沖田総司の先祖還り (ページ10)

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10話ページ10

よからぬ事を考えてる時、人間というのはとてもいい笑顔をする

尊さんを見て勉強になった

『‥‥‥‥‥』

尊さんの提案を飲んだ、そして私は今、机の前に座り机の上にある紙と対面

尊さんから言われたのだ

始末書は書けって、はぁ‥‥入社して、初めての始末書、初黒星を飾った

筆につける墨、私が沖田総司の先祖返りだからかな、文字を書く時はいつも筆だ

そして、達筆。
それ故、いつも室長達に言われる

何、書いてるか読めねぇよって

「ねぇねぇ、寝ないのー‥？」

「もう遅いよ？」

『先、寝てていいよ
私は始末書書かないといけないから』

「えぇー、沖田くんも一緒じゃないとやだ」

「沖田くん、布団に行こう？」

『私が部屋に戻ってきて寝れないのは2人のせい、私だって明日早いから寝たい

けど、寝れないの』

「じゃぁ俺もまだ寝ない」

「僕も」

二人が両隣に座り頭を寄せてくる、私は小さなため息を吐き、筆を走らせた

和紙に染みる黒、さらさらと書いていれば

ごめんね‥と両隣から、二人が文字を見ながらそう言った

筆は止まることなく進む

「俺、沖田くんに、会いたかったんだ‥」

「僕も会いたかった‥だから、清光と一緒に来ちゃった‥」

「今思えば、俺たち‥沖田くんに迷惑かけてたんだよね

ごめんなさい‥」

「ごめんなさい」

『‥いい』

「「怒らないの‥？」」

『怒って欲しいなら怒るよ？

けど、怒る必要ないでしょ
2人はちゃんと謝ったからね』

筆置きへ置いた筆、二人を見つめる

反省してる子に怒る理由なんてないよ

そう言えば、沖田くん！！2人して両腕に抱きついてくる
ぐりぐりと顔を押し付けてくる清光
ぎゅーっと強く腕を抱きしめる安定

‥‥腕が痛い。

『眠い‥ふぁぁわ、寝ようか』

「始末書は？」

『終わったよ』

「やった！
俺、今日も窓際ー！」

「はぁ！？清光、今日は僕が窓際だろう！」

「えー？そうだった？」

「そうだよ！
約束しただろう！」

「「あっ、沖田くんは真ん中ね！」」

『‥なにゆえ選択肢はないのか‥』

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