沖田総司の先祖還り (ページ20)

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19話ページ20

伊弉弥さんに言われて保護課へ来た
いつも担当してくれる人に、お久しぶりですと挨拶をされながら
部屋へ案内される

今回の事を保護課の人はどう思ってるのだろうか
正直、困ってるに違いない
保護課は特別扱いしてはいけない、皆平等に扱い次の審神者を派遣する、たった一振を《特例》で許すなんて‥

裏で何か働いてるのか‥？

「この部屋に待たせてます、禁止区域以外の移動なら許可は頂いてるので、自由に歩き回っても大丈夫です
あと、時間にも制限ないので満足するまで付き合ってください」

『僕は構いませんけど今回の件で保護課の方々に
ご迷惑を掛けた様ですが、その点は大丈夫なんですか？』

「えぇ、私たち保護課になんの影響はないのですが
《特例》で許されてるのが分からない所です」

『そうですか、わかりました
ありがとうございます』

「はい
では、私は席を外します」

頭を下げ去って行く、僕は顎に手を添える
《特例》で許して貰える程、権力の高い刀剣なんていたっけ？
思考を巡らせても解決しない
こうなりゃ、直接本人に聞くのが早いな

僕は扉を開ける

中へ入った瞬間、ぎゅっと抱きしめられた
咄嗟の事に固まる僕に、会いたかったぞ！とニカッと笑う刀剣

「俺が来て驚いたか？
君に会うのがどれだけ大変だったか‥ようやく会えて嬉しいぜ」

『！？』

「ははっ、いい反応だな、大好きだ！」

『な、な、な、なんで君が‥！？』

「君が俺たちの本丸を駆逐してから何度か審神者が来たか
相性が悪いのか最悪でな‥正直、俺とはイマイチだ
そして君に触れた時、俺は思った
君が主なら‥とな」

『あのねぇ‥あんな一瞬かつそんな触れあいなんてなかったし
僕が君の主になるなんて無理な話だ』

「これは俺の一目惚れだ」

『一目惚れ‥？何を馬鹿な事を言ってるのか』

小さなため息を吐いた僕の手を掴む鶴丸

そして、その手を引き歩く

ちょっと何処へ行くんだ‥！と僕が聞けば、自由に歩いて良いんだろ？なら、俺とでぇととやらをしよう、そう言って微笑んだ