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薮side



「……せんせ、」

「ん?どうした?」

小さな声で呟いた彼に、しゃがんで顔を合わせると、妙に青白い頬が目に入った。

「……どくどくしてきもちわるい」

「不整脈かな、ちゃんと言えて偉かったね。」

それだけ伝えると、近くにいた看護師たちに指示を送り、侑李を別室に連れて行く。処置室だった。

泣きそうな顔をする侑李には申し訳ないが仕方がないのだ。

これは約束であり条件である。



「バイタルすぐ測って。侑李、ちょっとベッドに移動するよ。」

顔色の悪い彼を車椅子からベッドに移動させ寝かせると、脈拍、体温、血圧をテキパキと測ってしまう。

「体温38.8、脈拍も血圧も低め。」

「熱高いな、取り敢えず点滴用意して。…侑李ちょっとちくってするからね。」

「わかった。」

一緒に処置に当たった光に指示を出しつつ、ぐったりしている侑李の気を惹きつける。
意識レベルが低下してはそれこそ大袈裟な事態になりかねないからだ。














「ん、、やぶせんせ」

「おはよ。具合どう?」


結局処置中に意識をなくした侑李が目を覚ましたのは夜中の12時を回るところだった。

夜間である自分がいて良かったと安堵しつつ、軽く咳をした侑李の胸の音を聞く。

少しだけ雑音がある。喘息発作も出そうだ。


「吸入するね。ネブライザー用意するからちょっと待ってて」

「ん、、涼介たちは…?」

「もう寝てるよ。疲れて今日は早く寝ちゃった。」

「そっか、楽しかったよって伝えたかったな」

「それは侑李が元気になったら伝えたらいいよ。きっといつまでも待っててくれてるから」

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新道踏切(プロフ) - 面白くて一気読みしてしまいました!またの更新待っています(*^^*) (2020年12月4日 16時) (レス) id: 7158c48a17 (このIDを非表示/違反報告)
ちる - すごくいい話ですね!期待してます! (2020年3月8日 0時) (レス) id: 86380dcbb6 (このIDを非表示/違反報告)
みこ - ちねんさんのお話を検索してこちらの小説を見つけました。続きを楽しみにしています! (2020年3月2日 16時) (レス) id: cf2ae7ce49 (このIDを非表示/違反報告)
はなん(プロフ) - 面白いお話ありがとうございます 続きを楽しみにしています! (2020年2月26日 19時) (レス) id: 039a9f3787 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぱむこ | 作成日時:2020年2月20日 21時

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