【合作】第一次恋愛戦争【浦島坂田船】 (ページ3)

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二戦目ページ3

「…久しぶり」

「…うん。」

くそう、無駄にイケメン。

まぁそんな事はいいか…。

「じゃあ、私たちはちょっとお茶を飲んでくるわね」

「は～い…」

お母さんたちが出て行ったのを確認して、私達はとりあえず椅子に座る。

「…今日は、なにしよっか。」

「そうだね…」

…退屈。

「あ、今日は…本読む？」

「なんの？」

「ちょうどAの好きそうな本見つけたから…」

「ふ～ん」

そこまで言われると…興味が出てくる。

「これなんだけどさ…」

「おぉ…おもしろそ…」

「えーっと…一回俺も読んだんだけどさ、おおまかに言うと…「勇気の大切さ」って感じかな…」

「…そっかぁ。そういえば、なんで私の家って政略結婚？が決まってるんだろ。」

「…んーと…なんだったっけなぁ…」

…なんて言って、書庫の奥に行って姿が見えなくなる翔太。

優しいなぁ…

少しだけ聞こえる「うーん…」と言う唸り声を聞きながら、私はさっき渡された本をパラッとめくる。

…なんか、これ…私と似てる。

「…もしかして…」

それを、知ってて…？

…いや。

「気のせいだよね…」

本に集中しよっと。

そしたら、嫌な事も忘れるかな…。

集中しながら本を読んでいたから、かな。

「…好きだよ。」

そんな翔太のつぶやきは、聞こえなかった…