きみのいるところには

最初の記憶 ページ3

わたしの一番古い記憶は三歳のころ。

わたしは夜に１人で大きな建物の側にいた。
札幌も雪が降り始めた11月の半ばのころ。

わたしは何故か１人でそこにいた。

建物の中からはたくさんの人の声は聞こえているのに
何故か外には誰も居なかった。

しばらくそこに居た気がする。
建物の中から聞こえるたくさんの人の声が聞こえなくなったと思っていたら、
中からこちらへと足音と男の人の声が聞こえてきた。


その人たちは当時のファイターズにいた人たちだった(ファイターズの選手だと知ったのはもっと後の話)。

その時に感じたのは、わたしをじろじろと見ている視線となにかを話しているヒソヒソ声。

その人たちはとりあえず結論を出したのか、
わたしに自分達が身に付けていた防寒具でわたしを包むと
わたしを抱き上げ建物の中へと連れていってくれた。

・・・その後わたしは眠ってしまった様で次に目を覚ました時は布団の中で、知らない男と寝ていた。

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