君の世界に光を【小森隼】 (ページ1)

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小２の時、両親は離婚した。

父親の日々暴力が絶えない生活とも、
これでばいばい出来る。

母親について行けばこの先何があっても
2人で乗り越えていける。

そんなことを、小２ながらに思っていた。

父親と離れるなんて、少しも寂しくなかったんだ。

それから、今まで、

つまり、高校に入学するまで

貧乏ではあったけどそれなりの日常だった。

それなのに、今年の3月に、母親は病ﾀﾋした。

中学校では友達をあまり作らなかった私。

それは、遊びに行く時に『お金を出して』なんて
言ったらお母さんが困ると思ったから。

最初は仲良くしてても、
絶対途中で裏切られてまた離れていくと思ったから。

私は、、1人になった。

そして、父親と離れてから少しずつ

色のついてきた私の世界は

一瞬にして真っ黒に染まったんだ。

高校に行かず、働くことも考えた。

けれど、遠くに住んでる祖母に言われたんだ。

『高校だけは行きなさい』

『大人になってからじゃ手に入らないものもあるのよ』

学費も祖母が払ってくれると言った。

そして何より、入学手続きをしてくれた母親に申し訳ないと思った。

たくさんの人、という訳でもない。

その2人に支えられたおかげで

私の高校生活は始まった。

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