＊＊ ページ37
囲んで来た生徒の中の一人の男子生徒が話し始めた。
「施設内で君達が手に入れたものを渡してもらおう。」
そう言った謎の男子生徒が手を上げると、
僕達を取り囲む生徒達が銃のような形をしたものを構えた。
「はわぁ？！拳銃？！」
マタロウも驚いて声を上げるのも無理ない。
僕だって少し足が震えた。
皆自然と背中を仲間に預け、外側を向いていた。
「安心しろ。電気ショックガンだ。当たってもせいぜい痺れて二時間ほど動けなくなるだけだ。」
と、軽く言った男子生徒。
電気ショックガンなんて、普通の学校じゃ違反だろ？！
「それはそれで怖っ！！」
マタロウに同意しかない。
それはそれでというか、普通に怖い。
大丈夫だとか、せいぜいだとか言うけど、
全然大丈夫じゃない要素しかないんですけど？！
「そんな脅しに負けるか！」
と、ジンペイは男子生徒に負けじと言い返した。
「力はヤツらを引き寄せる。そいつを連れて行けば、お前達の身に危険が及ぶ。」
そう男子生徒は言うが、何の事なのかさっぱり分からない。
危険なの……？
ヤツらって……？
「ヤツらって……？」
同じ事を考えていたマタロウもヤツらとは何かと、こぼした。
「意味わかんねぇ。」
ジンペイは「危険ならやめておこう」という他者に流されるものではないらしい。
自分が理解しないと気が済まないのか、
はたまたただムキになっているだけか。
「じゃあ自分には危険が及んでいいの？！」
コマ君が相手を思いやった言葉をかけた。
本当にコマ君はお人好しが過ぎるなぁ。
「私は、ヤツらを充分に知っている。ヤツらに対抗しうるだけの知識と能力を持っているのだ。」
対抗……その為の知識と能力……。
ヤツらっていうのはそんなに大変なヤツらなの……？
「だからヤツらって誰！！」
ヤツらとしか言わない、名前は言えないのか……？
「よく分かんねぇけど絶対に渡さん！！」
これはただムキになっているだけなんだな……ジンペイ……。
「そうそう。アタイはここから離れる気はサラサラないよ！」
と、ゴロミは僕のマフラーを掴みながら男子生徒に言った。
「だってこっちの方がタイプだし。あんたもイケメンだけどね！」
どうやらゴロミは女の子らしく、イケメンが好きらしい。
今は都合がいいから黙るが、僕は女だといつかは言わないと悪いな……。
なんて考えていたら、急に頭上がまた明るくなった。
先程と同じ白い光だ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 21人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆき猫(プロフ) - 黒曜楼乱さん» ワイルドボーイ登場です！これからトワイライトセブンも始まりますが、できるだけワイルドボーイに活躍してもらう予定です！じゃれあい…まだ内容は決まってませんが、頑張ります！骨は拾っておきます笑 (2021年1月25日 6時) (
レス) id: a93230bf5d (このIDを非表示/違反報告)
黒曜楼乱(プロフ) - あ、あああ、遂に！登場！ワイルドボーイ！この日をどれだけ楽しみにしていたか…じゃれあいも楽しみにしてます。やばい、じゃれあいで尊死するわ、絶対。骨は拾ってくれ… (2021年1月25日 0時) (レス) id: 461a2e2951 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき猫(プロフ) - 黒曜楼乱さん» ジンペイはバカでアホだけど、底知れぬ優しさを持っていて欲しいです((フユは過保護過ぎる位が可愛いですね笑最推しはワイルドボーイ何ですか！ではでは、力を入れて頑張りますね！ (2021年1月18日 0時) (レス) id: a93230bf5d (このIDを非表示/違反報告)
黒曜楼乱(プロフ) - ジンペイくん優しいねぇぇ〜。ユキちゃん可愛いんだが？もうお母さんじゃん！私の最推しHEROワイルドボーイの登場も近いのでは！？楽しみにしてます〜！ (2021年1月18日 0時) (レス) id: 461a2e2951 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆき猫 | 作成日時：2021年1月7日 22時
