【妖怪学園Y】重度の猫好きがYSPクラブに入ると……？3【寺刃ジンペイ】

＊＊ ページ19

「………分かったわ。Aには後でジンペイ君が変な真似したらメッセージ入れるように言っておくわ。」

と、ふぶきはくるりと背を向け言った。

「なっ！！信用してねーなぁ？！」

そのふぶきの背に俺は思わず叫んだ。

だが、ふぶきはまたこちらを見て、

「……してるわよ。だけど、ジンペイ君読めないんだもの。念の為よ、念の為。…まぁ、大丈夫か。じゃあ、よろしくね。私のAを♡」

と、よく分からない表情で言ったふぶきはウィンクをして自室に向かった。

俺もお前の感情が読めねぇよ……。

まぁいい。任されているならやるしかないのだから。

「分かってるよ。」

と、ふぶきの背中に呟いた。

そんな時、俺の横から声が発せられた。

「じゃあAさんをよろしくね、ジンペイ君。僕達も部屋に戻るから。」

と、マタロウが言ってきた。

「一応何時でも返信出来るように待機しておくよ。」

コマ君が助かることを言ってくれたが、

それは俺のヘルプに？Aのヘルプに？

「あぁ！ありがとうな！」

とりあえず礼を言っておく。

そんな会話をしながら俺達は部屋の前まで来て、

マタロウやコマ君とわかれた。

「よし、行くか。」

と、切り替えながらAの顔を見たが

すやすやと寝ている顔だけだった。

でも頬は赤く、背中から体温が伝わる。

早く寝かせてやるか。

そう思い、部屋に入った。

＊＊→←＊＊

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す