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「えっ？……あぁ！そうだ、あれから変えていなかったよ」
荒野君も気がついたようであっけらかんと言った。
「どれくらい？」
「Hmm……ざっと…１ヶ月くらいかな☆」
おちゃらけで言っているが、掃除もしないで１ヶ月は……
「ほ、放置しすぎだよ！！」
「いやぁ〜この弦が切れたら、meとギターの縁の切れ目って思っていたから」
楽観的な態度から、哀し気な様子に変わる。
その急落ぶりに自分が触れてはいけなかったものに触れた気がして、一瞬頭が真っ白になる。
「…………ご、ごめん……」
「謝ることは無いよ。youがギターとmeの縁を繋ぎ止めてくれた。その行為を無駄には出来ないからね、この弦は替えるよ」
「え？いいの？」
縁って言ってた、大切な弦じゃ……？
「いいんだ。彼らは、大切な縁を結んでくれたからね」
荒野君はギターを見た後、私を見て笑った。
私にはその言葉の意味が分からなかったけれど、
彼が幸せになる縁ならば、それでいいと思って笑い返した。
その日は弦のメンテナンスで練習はお預けになった。
後日には弦は無事に新調され、綺麗な音色を響かせた。
音を外すなんてことがあったけど、私がそれを指摘すると、
「本当だ」と言って直していた。
いつも音を外すことがないのに、最近は音が乱れやすいみたいだ。
大会も近くなってきたし、緊張しているのかな？
たまには気分転換も必要だよね……
そうだ！！気分転換に、お出かけに誘おうかな。
＊＊＊
遂に、大会当日になった。
荒野君のこれまでの努力を見ていたから、
きっといい演奏を聴けることは分かっている。
でも、緊張するのは何故だろうか。
色々な要因は考えられる。
けれど、一番はやはりワクワクしている自分がいる。
彼の渾身の音がホール内に響き、人の心にも響きわたる一瞬がくる。
そんな刹那を待つ時間、心が踊り続けている。
バンとスポットが舞台に降りる音がする。
司会が次の出演者の名前を呼ぶ。
「次の奏者は＿＿＿＿」
決意の満ちた黄色の彼が光に照らされる。
彼のステージの始まりだ。
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ゆき猫(プロフ) - ここさん» 閲覧頂きありがとうございます！お待ちいただけると幸いです！ (2023年2月1日 23時) (
レス) id: a93230bf5d (このIDを非表示/違反報告)
ここ(プロフ) - ゆき猫さん» 見ました〜！！何回見てもドキドキします＞_＜気長に待ってます！！ (2023年2月1日 17時) (レス) id: 977f95a8e1 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき猫(プロフ) - ここさん» 応援ありがとうございます！番外編2も投稿してありますので良かったら！ブルームーン編も鋭意制作中ですのでもう少々お待ちください！ (2023年1月30日 17時) (レス) id: a93230bf5d (このIDを非表示/違反報告)
ここ(プロフ) - めちゃくちゃ好きです、、😖💕続き待ってます🙏🙏 (2023年1月28日 18時) (レス) id: 977f95a8e1 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき猫(プロフ) - 和鼠さん» ありがとうございます！お待ちしていますね！ (2023年1月2日 8時) (レス) id: a93230bf5d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆき猫 | 作成日時：2022年8月3日 21時
