【 HQ 】京美人 【男主】

002 影山side ページ4

．

「ここが職員室で、廊下渡った先に

事務室があってその奥が教員玄関な」

「へ〜県立なんになんやえらい広いんやな」

物珍しそうにチョロチョロ動き回る古瀧が

なんだか子供みたいに危なっかしくて目が離せない

「あっこはなんや？」

古瀧が指さした先では人が沢山せめぎ合っている

「あぁ、あれは購買だ。人気あんだよ

購買の焼きそばパン」

「...ふ〜ん。ほな、ちょっといってくるわ！」

「え゛ちょっ！おい！」

止める暇なく古瀧は購買の人波に飛び込んで行った

「げっ 王様ジャン」

「あっ！影山〜！」

呆然と１人立ち尽くしていると月島と山口に会った

山「影山に会うなんて珍しいねー！」

月「てか、そもそもなんで王様がこんな所に

1人でいんのさ」

「いや俺もわかんねーよ」

月「は？とうとうそこまできちゃったの？」

小馬鹿にされたようにクスクスと笑われた

こいつ...！！

「影山くんどちらさんなん？この人ら」

山「わっ！びっくりした！」

山口の後ろから古瀧がひょこっと現れた

月「ナニ？王様の知り合い？」

「今日うちの組に転校してきた奴だよ」

「どうも古瀧A言います」

山「あっ、俺ら影山と同じバレー部の山口忠と

ツッキーだよ！よろしくね！」

月「...ツッキーじゃなくて月島蛍ね」

「へぇー、影山くんバレー部やってんか...

山口くんに月島くんよろしゅうなぁ」

いや、ちゃっかり仲良くなってるけどさ

それよりも

「なにしてたんだよ！勝手にチョロチョロ

しやがって！」

「すまへんすまへん。そない怒らんとってや〜」

申し訳なさそうに笑って謝る古瀧

「あっ！せやせや！」

はいと差し出されたのは購買の焼きそばパン

「学校案内で影山くんの昼休み潰してしもたから

なんやお礼しよう思て買ってきてん」

もしかして嫌いやったか？って

俺の顔をのぞき込むようにして様子を伺う古瀧

「別に俺が好きでやってるからいいんだよ

でもまぁ、あ、...アリガトウな」

月「ぷっ なにそのカタコト」

山「ツッキー！やめたげなよ！あれが影山なりの

精一杯なんだよ！」

フォローになってねーぞ山口

「そない真っ赤になってかいらしいのぉ」

そう言ってふっと笑った古瀧の顔が妙に色っぽくて

また顔が熱くなった

「〜っ！ほらっもう次行くぞ！」

「あっ、待ってや。ほな、またな

山口くんと月島くん」

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