感情9 ページ11
真菰は私達の悪いところを指摘してくれた。無駄な動きをしている所や癖がついているのを直してくれる。
何故そうしてくれるのか、どこから来たのか、聞いても教えてはくれなかった
真「私たち、鱗滝さんが大好きなんだ」
この言葉は真菰の口癖だった
因みに、二人は兄妹ではない。孤児だったのを鱗滝さんが育てていたそうだ。
真菰は他にも子供達がいて、いつも私達を見ていると言うが気配すら感じない。何処から見ているのだろうか。
真「"全集中の呼吸"はね、体中の血の巡りと心臓の鼓動を速くするの。そしたらすごく体温が上がって、人間のまま鬼のように強くなれるの」
真菰は無知な私達に沢山教えてくれた、炭治郎も私も良く分からないと言うと
真「死ぬほど鍛える。結局それ以外にできること無いと思うよ」
そう、ポツリと呟く
腕が、足が、千切れそうな程
肺が、心臓が、破れそうな程刀を振った
それでも、私も炭治郎も錆兎には勝てなかった
……半年経つまでは
ある日、私達が挑みに行くと錆兎は真剣を持っていた
錆「半年でやっと男の顔になったな」
炭「今日こそ勝つ、後朧は男じゃないぞ!」
『…とりあえず、勝つ』
炭治郎の言い分も分かるが今は勝負だ。
真正面からの勝負は単純、より強くより速い方が勝つ。私も炭治郎も、死ぬ程鍛えたのだ。
一瞬で勝負は決まった
この日、この瞬間初めて、私達の刃が先に錆兎に届いた
「『!!』」
私達が勝った時、錆兎は笑った。
泣きそうな、嬉しそうな安心したような笑顔だったと炭治郎は言った。
嗚呼そうか、彼等は……
何となくだが、この時既に分かっていたのかもしれない。
真「…勝ってね炭治郎、朧、"アイツ"にも」
真菰はそう言って霧に溶けていった
気付くと錆兎の姿も無くなっていた
不思議な事に、錆兎の麺を斬ったはずの私達の刀は岩を斬っていた
☪
鱗「お前達を最終選別に行かせるつもりは無かった、もう子供が死ぬのを見たくなかった、お前達にあの岩は斬れないと思っていたのに…」
よく頑張った、凄い子だ、と鱗滝さんは私達を撫でる
そして、必ず生きて戻れと、自分も禰豆子も此処で待つと、そう言って私達を見送った
炭「鱗滝さん行ってきます!!」
『錆兎と、真菰によろしくお願いします』
鱗滝さんの日輪刀を手に、私達は最終選別へと向かう
鱗「炭治郎、朧、何故お前達が…死んだあの子達の名を知っている」
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ゆきな(プロフ) - (´∀`)b (2019年8月6日 10時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
ただのアニメ好き☆(プロフ) - お話読ませていただきました!とっても素敵なお話ですね!登場人物一人一人が丁寧に書かれていて本当に素敵だと思います。これからも応援していますので、お体を第一に更新頑張ってください! (2019年8月3日 3時) (レス) id: 4ee9350697 (このIDを非表示/違反報告)
望(プロフ) - 今回も面白かったです。けど、個人的には柱裁判に夢主を参加してほしかったです。(そっちの方が面白そう)失礼。オチはやっぱり炭次郎。なんたって、幼い頃かずっと好きだったから。更新楽しみにしています。 (2019年7月21日 3時) (レス) id: 05ffcd4bcd (このIDを非表示/違反報告)
みしろ(プロフ) - 望さん» 皆さんのご想像にお任せ致します!貴方の願いが夢主ちゃんの願いですので!! (2019年7月9日 11時) (レス) id: 509e58e731 (このIDを非表示/違反報告)
みしろ(プロフ) - 帽子さん» 続けさせて頂きます!!!ですが少々矛盾点やら変更点があるので訂正を入れることになります。 (2019年7月9日 11時) (レス) id: 509e58e731 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みしろ | 作成日時:2018年6月26日 22時