King&PrinceのOnly Queen

その日の舞台 ページ33

=Nagase side=


そして夜になった。


相変わらずAはぽけーっとしてる。


公演前のJr全員で円陣するとき、色んなJrから


心配をされていたがアイドルスマイルで


平気！なんて言っていた。


でもAはすごかった。


公演が始まるとあの昼間のだるそうにしてたのが


嘘みたいに軽々と踊って笑顔でミスなく


こなしていた。


1幕が終わって幕間の時間。


Aを探してたけどぜんぜん見つからなかった。


すると、


那須
「廉くん！Aちゃん、カーテンの端っこ


にいますよ！」


俺は返事も早々に現場に向かった。


案の定Aはうつろな目をしてゆかに座っていた｡


「おーい、A！だいじょぶか!?」


A
「は！廉！だいじょび！2幕のイメトレしてたの!」


「お前ほんまか!?顔死んどったで？」


A
「えっ！笑でもそれっていつもの事じゃないの？」


「あ〜笑笑そーやったな笑笑」


A
「ちょっと！冗談で言ってたのに！笑笑」


「でもまぁそんだけ言い返せるぐらいの


体力はあるんやな？笑笑よかったわ笑」


A
「そーですよーだ！笑笑


ちゃんと2幕もやるから、安心して？笑」


「おん、わかったわかった笑笑


絶対に体調おかしくなったら言うんやで!?」


A
「わかってるよ、廉笑」



こんな会話をしてもなお、俺は心配だったが


徐々に治ってきてる感も見受けられたので


大丈夫だなって思った。


そしてこの日の公演も完璧にやり遂げた


Aだった。

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