夏の魔法 (ページ2)

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2話ページ2

『ふぁ〜』

欠伸をしながら学校の正門をくぐる。

「A〜！！おはよう！！」

俺の名前を呼びながら背中に乗ってきたのは斗亜。

『朝から元気やなぁ〜笑あれ？みんなは？』

斗亜「後ろにおるで？Aの背中見えたから走ってきた！！」

斗亜は常にみんなの真ん中におる。

斗亜がおると周りが明るくなる。

太陽的な存在。

俺は、そんな斗亜に少しだけ憧れていた。

.

「A〜？俺らこれからカラオケ行くんやけど来る？」

隣の席の拓哉がそう聞いてきた。

『あ〜…ごめん。俺今日バイトやねん。ほんま、さそってくれたんに、ごめんな？』

西村「ええねんええねん！また今度行こな！！」

爽やかスマイルを俺に向けてくる。

『は〜。イケメンて生きてるだけでうざいんやな。』

俺がそう言うと後ろから肩に手を置かれる。

「拓哉がウザイんはもとからやろ。」

西村「なんでそんな事言うのよー！！」

『風雅も行くん？』

風雅「俺は彪太郎の付き添い。」

岡﨑「付き添いて笑俺は風さんの弟かなんかなん？笑」

『こたちゃん守りたなる気持ち分からなくもない…』

岡﨑「分からんといて笑ってかAも大変よな。学費自分で稼がなかんなんて。」

『まぁ、俺が施設飛び出してきとるから当たり前っちゃ当たり前よ！』

そう。俺は物心ついた時から施設暮し。

親は俺が幼い時に他界したらしい。

身寄りのない俺を施設が引き取った。

俺は、施設という窮屈な空間が嫌すぎて無理言って飛び出してきた。

その選択を後悔してないし、おかげでみんなに会えた。

「斗亜のおかんAのこと気に入っとるからいつでも来ぃやって言ってたで！」

斗亜がそう言った。

西村「それな！？斗亜のおかん、めっちゃAのこと好きよな！？」

斗亜「可愛い言ってた。」

「ちょっと！お兄さん方喋るのはええけど、ゆった場所にはきちんと来てや！？」

廊下側の窓から顔をのぞかせたんは當間ちゃんやった。

當間「どんだけ待ったと思ってんねん〜」

『當間ちゃんごめんな〜？？ほら、みんな行くで！』