第７部 災悪の予感 ページ46
それから数ヶ月が過ぎた。
始めの頃はてんてこ舞いになっていた子育ても最近では何とかなってきていた。
兄さんや夕香は何時も助けてくれたし、春奈は三日に一度は来てくれた。
家政婦のフクさんも、私の事を聞いてもう一度家政婦として働いてくれている。
そして、明日…
私は学校に戻る。
まだ体調が万全でないという理由付きで、四限までで返してもらえることになっている。
有也はもう市販のミルクが飲めるようになっていたから、私が居ない間はフクさんが何とかしてくれるだろう。
正直、覚悟は出来ていなかった。
怖かった。
だが、いつかは戻らなければならない。
私の為に私の居場所を作ってくれている、夏未さんを裏切る訳には行かない。
有人先輩に会うのが、姿を見るのが怖いだけなのだ。
例え許嫁がいても、諦めてしまえない。
新しい恋なんて探せない。
あれほど私を愛してくれる人とは、この先出会えないと思うから…
傷だらけになった恋心でも、捨てることはできず、心の奥底にしまい込んだ。
恋も、愛も、あの人が教えてくれたのだから…
それだけ抱え生きてゆけばいいと思った。
だが、罪の輪廻は私に新たな棘の森を与える。
それを私はまだ知らない…
次の日、私は学校へ行った。
兄さんが付き添ってくれた。
A「ありがとう、兄さん」
修也「いや、大丈夫だ。約束しただろう?」
兄さんはそう言って私の頭をクシャクシャと撫でた。
修也「じゃあ、俺は朝練に行くから。」
A「分かった。」
私が返事をすると、兄さんは踵を返して歩き出した。
でも、まだ言いたいことがあり、兄さんを呼び止めた。
修也「なんだ?」
兄さんが振り返る。
私は精一杯笑顔を作った。
作り笑いではない。
ただ、心配させたくなかっただけだ。
そして日々の感謝をそれに込めたかっただけだ。
A「頑張って」
兄さんは少し驚いた顔をしたが、
修也「ああ」
と頷いて再び踵を返した。
私は教室のドアを開けた。
教室には誰も居なかった。
私が自分の座席を探すと、小さな付箋紙の貼られた机があった。
近寄ってみると、可愛らしい字で『お帰りA』と書いてあった。
誰が書いたかすぐ分かって、私がクスリと笑みを零した時だった。
??「豪炎寺Aさんかしら?」
さっきまで誰も居なかった筈の部屋に髪の長い美人な女の人が居た。
ラッキーアイテム
革ベルト
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お砂糖(プロフ) - 続編楽しみです!!主人公に頑張ってほしいです＞＜ (2012年3月10日 22時) (
レス) id: 0e8350f1dc (このIDを非表示/違反報告)
黒川リク(プロフ) - 続編すっごく楽しみです！！応援してます (2012年3月9日 7時) (レス) id: b5c87b3012 (このIDを非表示/違反報告)
美闇(プロフ) - さすが！はるみん！！頑張ってね！＾―＾ノシ (2012年3月8日 23時) (レス) id: b6123c239f (このIDを非表示/違反報告)
風丸 マナミ(プロフ) - 主人公……。精神的な苦痛に…(泣)主人公の支えになりたい(ノ△Ｔ)春奈と夏美と豪炎寺が居て良かったです///鬼道…何やってるのよ…。更新頑張って下さい(o・v・o)ﾉｼ (2012年3月8日 0時) (携帯から) (レス) id: 9216772dfd (このIDを非表示/違反報告)
cocoa(プロフ) - 主人公ちゃん頑張っって！更新応援してます＾＾ (2012年3月7日 0時) (レス) id: 75c6118bbf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はるみん | 作成日時：2011年7月21日 21時
