第99話 ページ3
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霄「平穏だったなら、楸瑛殿も絳攸殿も数年早く国試に合格してたかもしれんの」
霄「にしてもその大混乱の時代に当てのない捜索に弟一人を放り出す兄たちも凄いのう」
霄「さすが藤家と並ぶ八家一の名門藍家を支える若者たちじゃ」
霄「よき鬼畜っぷりじゃ」
茶「……お前に鬼畜と言われたらおしまいだ」
茶「____で、結局見つからなかったわけか」
霄「うむ、足取りが途中で途切れたらしいの」
霄「まあ、見つけても後見について王位争いに参戦なんてアホな真似、兄君たちが許しはしなかったろうがの」
霄太師は茶をすすり、窓辺から昊を見上げた。
霄「……公子の中でも、誰より優秀だったな」
霄「あの家も、A殿を彼と結ばせようとしていた」
茶「ああ、清苑公子がいたら、王位争いなど起こらなかったかもしれんな」
霄「今や、どこにいるのか……いや、生きておるのかもわからんか」
しみじみと霄太師が呟いたときだった。
いきなり部屋の扉が勢いよく開いた。
飛び込んできた少女を見て、二人の老師は仰天した。
霄「____しゅ、秀麗殿!?」
秀「霄太師っ、茶太保っ」
秀麗は鬼のような形相で叫んだ。
秀「わたくし、ただ今この時をもって後宮を退かせていただきますっ!!」
二人の老師は文字通りぶっ飛んだのだった。
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秀「しんっじらんないっっ!!」
追いかけてきた劉輝に拉致され、秀麗はあっさり寝室に閉じこめられた。
怒りにまかせて刺繍針をぶすぶす突き刺したため、その矛先となった布は哀れにもあっという間に穴だらけになった。
珠「はぁ、主上が、お馬鹿なふりを……」
監視役の珠翠がお茶を注ぐ。
秀麗はがっとそれをつかむと、一気に飲み干した。
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咲くや - 面白くて続きが気になります 更新頑張ってください。 (2021年4月30日 0時) (レス) id: 2369d330ed (このIDを非表示/違反報告)
フローラ(プロフ) - ラフェルさん、ありがとうございます!!更新できなくてすみません。時間が無かったり、学生として忙しかったりするので、なかなか出来ていないのが現状です。申し訳ありません!出来るだけ頑張ります。 (2020年6月22日 14時) (レス) id: 81545e79a5 (このIDを非表示/違反報告)
フローラ(プロフ) - すみません、分かりにくかったでしょうか?オチは決まっているので、お話が進むのをもう少し待っていただけると嬉しいです (2019年6月1日 8時) (レス) id: 36855b5a89 (このIDを非表示/違反報告)
ルナ - オチは決まってるんでしょうか?なんだか先が見えなくてモヤモヤします。 (2019年6月1日 7時) (レス) id: e7610b422d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:フローラ | 作成日時:2019年4月20日 16時