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第19話 ページ22

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茶「まったくだ。おまえはその歳まで独り身だから、若い男女の求める運命の雰囲気というものがわからんのだよ、霄」



茶「まったくだめだめだ。ここはやはり劇的な感じで」



宋「そういえば霄。お前A殿にはきちんとこの事について話しているのか?」



霄「それはだな……」





……こうして朝廷を束ねる老臣たちの論議は明け方まで展開された。



あまりの白熱ぶりに、女官たちもお茶を運ぶのを控えるほどだった。



しかしその論議の中身が『運命の出会い』であったことなど、誰一人として知る由もなかったのだった。




.




.





朝廷三師たちが激しい論議をしていた時、秀麗は場内の庭を歩き回っていた。





秀「霄太師が、藤家のお姫様は主上の自室の隣の邸にいるって言っていたけれど、どこなのかしら?」





しばらく歩き回っていた秀麗だったが、ふと花の匂いがしていることに気がついた。





秀「いい匂い。どこかに花畑でもあるのかしら。」





たどり着いたのは、紫を基調とする色とりどりの花が咲く庭園で、中でも藤が特にたくさん咲いていた。





秀「とってもきれいだわ。宮廷の中にこんなところがあったなんて」





秀麗は、見たこともないその庭園の素晴らしさにしばらく見惚れていた。





「そこにいらっしゃるのはどなた?」



秀「えっ?」





庭園の奥から現れたのは藤色の衣を纏った秀麗と同じくらいの歳の美少女。





秀「あの……」



「もしかしてあなたは……紅貴妃様?」



秀「あ、はいそうです。あなたは…」



「ご無礼を致しました、わたくしは藤家の姫、Aにございます、紅貴妃様。」





そう言って、秀麗に跪拝の礼をするA。





秀「…あ、顔を上げてください!A様」



秀「こちらこそあなたのお庭に勝手に入ってきてしまいました。ごめんなさい。」



名「いえいえ、わたくしこそ、ご挨拶が遅くなってしまい、申し訳ありません。」



秀「いえ、私が…」



名「いいや、わたくしが…」



秀•名「………ぷっ」





お互い謝りあって、何だかおかしくなって、笑い合う二人。





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フローラ(プロフ) - かなとさん、ご指摘ありがどうございます! (2019年2月27日 18時) (レス) id: 36855b5a89 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - オリジナルフラグをお外し下さい (2019年2月27日 18時) (レス) id: 32a3956d03 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:フローラ | 作成日時:2019年2月27日 17時

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