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急にやまとから電話がかかってきた
やま「もしもし。A、今家にいる？」
「いるよ」
やま「家行ってもいい？というか、もう家の近くにいるんだけど」
「いいけど、急用？」
やま「そういう訳では無いんだけど」
「そっか。待ってるね」
やま「うん」
ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ
やまとだ
「はーい。入っていいよ？」
やま「ありがとう。はい、これ」
と言って渡されたのはディズニーのお土産だった
スカイピースさんとのコラボの時に買ってくれたみたいだ
「え！ありがとう！これ渡すためにわざわざ来てくれたの？」
やま「それもあるけど、こっちはついで」
「ついで？」
やま「Aの顔見たくなって」
「へ、」
やま「あ、もう行かないと」
「あ、うん。外まで送るよ」
やま「いいよ。暗いし」
「お土産ありがとね」
やま「じゃあ、また」
「うん、ばいばい」
「顔見たくなって」
どういう意味で言ったのかは分からない
でも、その一言で胸が高鳴ったのは確かだ
私は多分やまとが好きだった
多分って言い方もおかしいけど
高３の時の失恋ですごく助けてもらった
その時はほんとに辛くて辛くて毎日泣いていた
やまとは私が無理してみんなの前で笑っていることも独りで泣いているのも分かってて、そばにいられる時はずっと隣にいてくれた
そんな優しいやまとに惹かれていったんだと思う
でも、当時の私にとっては有名なYouTuberになったやまとはとても遠い存在に感じた
それと同時に気持ちに蓋をした
気持ちが曖昧だったこそ、そうするべきだと思った
諦められなくなる前に
もっと好きになってしまう前に
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作者名：ﾑｷﾞ | 作成日時：2021年8月24日 20時
