今日:15 hit、昨日:0 hit、合計:4,374 hit
小｜中｜大
＊ ページ40
「これからのことだけど...」と切り出すと、君が身構えたのが分かった
「この一年、色んな君を見てきたつもりだけど
欲を言えば、もっと君のことを知りたい。これからも一緒に過ごしたい。」
予想外の言葉だったのか、少し驚いた表情で此方を窺うような瞳を向ける
そんな君に、なるべくシンプルで伝わる言葉を選んだつもりだ
「結婚してください。」
伏せた睫毛を小さく震わせるのは、考えあぐねている時の君の癖だ
「櫻井さんは、私のこと...」
あぁ、あの時言い淀んだ言葉はこれだったのか
じゃあ答えは簡単だ
「君が好きだよ。」
「他の人がいるのは、嫌なんです。」
そう口を尖らせる君も
「もうしない、約束する。」
「忘れられない人がいるんです。」
そう困った様な顔をする君も
「忘れる必要はないよ。それで構わない。そういうの全部引っ括めて、君が好きだよ。」
そう、全部が好きだ、と思う
薄茶色の瞳で見つめられ、やはり綺麗な琥珀だな、と思う
その瞳に自分だけを映したい
それが、近い未来なら尚のこと良い
「まだ何かある？」と聞くと小さく首を振る
「俺と結婚してくれる？」
「お受けします。」
泣きそうな顔で笑った
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 10人がお気に入り
お気に入り作者に追加
「オリジナル」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
この作品を含むプレイリスト 作品のジャンル：恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：雪乃 | 作成日時：2019年11月27日 16時
