『先輩、好きです！』【真波山岳】

☆第２２話☆ ページ22

《真波side》

最近、くぅを避けてしまってる

好きだとわかってから、くぅを見るのが何か恥ずかしく感じる。

はぁ、これじゃダメだなぁ

ふと窓の外を見るとくぅのクラスが箱根大会の練習をしていた。

女教師「女子のリレーの選手は順番決めするので来て下さい。」

くぅだ。リレーの選手なんだ。


銅橋「真波、なに見てんだぁ？空花のクラスが箱根大会の練習やってんのか」

真波「今からリレーの選手が順番決めの為走るんだって。」

銅橋「空花もいるじゃねぇか。隣の女は、何か見たことあんな・・・・」

真波「ユートや、くぅといつも一緒にいる陸上部の子だよ」

女教師「位置について、よーい。ドン！」

真波「え！はやっ！」

銅橋「陸上部の女、抜いてんじゃねぇか。」

思わず口に出てしまう速さで

今が自習でほんとによかった

友人「あぁ、１年生の草原さんだろ？可愛いよなぁ、草原さんのファンクラブがあるの、知ってるか？真波」

前の席にいる田辺？が振り替えって話しかける

真波「ファンクラブ？」

田辺「そうそう、ファンクラブに男子だけじゃなく、女子や教師までいるらしいって噂だ」

銅橋「はっ、くだらねぇ」

田辺「くだらなくねぇだろ！銅橋！」

ファンクラブなんてあるんだ・・・・

確かに今まで興味はあまりなかったけど、全く知らなかった。

それより、俺以外にもくぅの事を好きな人がいるなんて悔しい

ふっと、くぅと目が合う

本当に嬉しそうな笑顔で笑って俺とバシ君に手を振る

軽く微笑み、手を振るとさらに嬉しそうに笑った。

田辺「何！？お前ら、草原さんと知り合い！？紹介してよ！」

真波「部活の後輩。紹介はしないよ」

田辺「くっそぉ！ずるいぞ！お前ら」

何がずるいのかなぁ？

田辺「あんな笑顔を見たことないのに！真波、何でロードバイクバカがモテんだよ！この間、学年のマドンナ、美佳子ちゃんにもコクられてただろーが！」

美佳子ちゃん？

誰だっけ？えーーっと


あっ野島さんだ。


モテてるかどうかはおいておいて、くぅは俺の事を好きでいてくれてる。

好きだって気づいた今、俺が避けてるにも関わらず、直球に気持ちを伝えてくれる。

俺、何かすごく女々しい気がする

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