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貴「分からないよ……そんなの」


レ「分からないのに、もう友達じゃないとか言うなよ!!」


貴「友達じゃないのは事実でしょ?遊びにも誘ってくれない、俺のこと避けてる……これって友達がする行動なの?」


レ「理由があるって言っただろ?」


分かってる……


理由があったのも分かってる


でも、なんで理由を教えてくれないの?


貴「もう寝る…」


レ「話が終わってないだろ!」


貴「……」


これ以上喋ったら泣きそう……


なんで震えてるんだよ…


レ「おい!!っ!?」


レンに胸ぐらを掴まれた


貴「殴りたいなら、殴れば?」


俺は今どんな顔してるのかな?


視界がボヤけて、レンの顔が見えない


震えが止まらない


レ「もう友達じゃないの…?」


貴「……友達、じゃない」


レ「っ……」(それでも音那が好きって………重症だな)


貴「一人にしてよ……」


友達なんかいない


友達なんかつくらない


友達はただの暇潰しの道具


好きな人もつくらない


振られたら立ち直れない


付き合っても、そのあとがめんどくさいだろ?


レ「音那…」


貴「…なに?」


レ「辛い思いさせて……ごめんね?」


貴「謝るなよ……お前は悪くないだろ?」


悪いのは、全部俺だから


理由があるって言ってるのに、しつこく聞いて


友達なんかいらない、なんて言って


他も全部……俺が悪い


レ「音那は、一人で平気なの?」


なんで、そんなこと聞くんだよ


そんなの…


貴「平気だよ」


平気じゃない


皆と一緒に居たかった


真斗のご飯が食べたい


皆と一緒に曲を作りたい


でも、もう無理なんだ


レ「平気なんだ……じゃあ、なんで泣いてるの?」


貴「えっ…?」


レ「泣いてるよ、さっきから」


貴「泣いてない!」


レ「泣いてるよ…」


貴「ほっといてよ……」


レ「……分かった」


ガチャン


貴「レン……行っちゃやだ…」


自分で言ったのに……


一人はやだ


貴「誰か……俺を必要としてよ…」


誰も俺なんか必要ないのにね


貴「ごめんなさい……」


友達を突き放してごめんなさい


差し出してくれた手を振り払ってごめんなさい


生きててごめんなさい


貴「まだ、皆が大好きで………ごめんなさい」

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作者名:皇 音那 | 作成日時:2020年5月13日 22時

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