バレー部の俺と、特進科の彼女【宮侑】

#10 宮野side ページ11

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「Aって宮兄弟と仲えーの？」

「…まぁ、多少はそうやと思うけど…」



相槌を打ちながらお弁当の卵焼きを口に放り込む



「めっちゃモテてんやって？」

「まぁ高身長やし顔も整っとるからなぁ」



選手の集中の所に叫び声で割り込んで行くのは理解に苦しむけど叫びたくなる気持ちは分かる。



確かにあいつら顔整っとるし



「Aは、どう思っとんの？」

「はっ？」



ニィと相手…如月風夏の口角が上がる。



「治は親友。 侑くんは…何やろ。友達やな。」

「濁すとこ怪しいで」

「喧しいわ。」



色恋沙汰はめんどくさいから首突っ込みたないねん。



「そういう自分は好きな人おるの？」

「おらん。」



キッパリと断言。濁すとこ怪しい言うのも理解出来た。



「まぁでも、このクラス入った時点で青春するとか無理やな」



私が諦めたようにため息混じりに言えば風夏も笑った。



「せやな。合格通知は灰色の青春への片道切符やったんやな。」

「詩人になるな。」



何故かドヤ顔をかましてくる風夏をバッサリ斬ると風夏はちぇっと舌打ちをする。



「とにかく、なんか進展あったら話してよな」

「他人事やなぁ」



治とは絶対そんな関係にはならへん。



侑やって…



侑やってそんな関係になることはきっとない。



私は彼らの恋愛対象やないから。

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