Accueil 2nd 【伊沢拓司】

After Story ページ14

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「はいっ、どうもQuizKnock編集長の伊沢です！」

「篠です。メインチャンネルではご無沙汰」

「あ、そっか、事故にあってからメイン出てないもんね」



拓司が隣でニコニコと笑う。



「いや、視聴者さんどこ？ってなってるから」

「あ、ここホテルだった」



福良さんがカメラを持ちながらそう言ってきて、私はそれに微笑みを返した。



「実はね、大所帯で旅行来てるの。海」

「今川上たちが風呂入ってるからそろそろ来ると思うよ」



“お風呂上がりのレアショットにご期待ください”と冗談ぽくいうと、拓司が私の頭を優しく叩いた。



「痛い」

「え、ごめん」

「ごめんウソ、そんな痛くなかったよ」

「なんだそれ」



あの後、私がびしょぬれなのにも関わらず、みんなが優しく、でもきつく抱きしめてくれたんだ。



「俺たちは家族みたいなものだよ」



そういった須貝さんの声が耳から離れないし、今でも耳に焼き付いている。



人は一人では絶対に生きてなんか行けない。



だからこそ、仲間は必要なんだ。



「あ、次福良さんいいっすよ…え、撮影してます？」

「服を着ろ！！」

「夜遅いんだから伊沢声抑えて！」



賑やかで、頼もしくて、そして優しくて。

私のAccueil(ふるさと)は、いつだって、温かい場所だから



Fin

作者より　あとがきと番外編と新作→←58.

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