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21. ページ22
福良side
「おはよー…あれ福良さんとこうちゃん泊まり？」
「おはよ、伊沢。うん、ちょっと色々あってね」
伊沢の問いかけにそう答えると、彼はそれ以上深く追求するつもりは無いらしく、適当な相槌を打っていた。
「こうちゃん、それ高校のジャージ？」
「そうです！地元じゃドラえもんって有名なんですよ」
彼女の言う通り、こうちゃんが今着ている青いジャージはドラえもんを連想させた。
「アハハ、確かにドラえもんっぽい所はあるよね」
Aが笑えば、それを微笑ましそうに伊沢が見つめる。
確か伊沢の片想い歴はめちゃくちゃ長かったよなー、なんて思いながら俺もその光景を見つめてしまった。
「ね、伊沢」
「ん？何？」
Aがこうちゃんと盛り上がってる最中、俺は伊沢に、昨日こうちゃんから聞いた話の大体を伝えた。
「…だから、えっと…」
「大丈夫だよ福良さん」
“気まずいのは嫌だってことだよね？”
そう続けた彼に、思わず頷く。
「川上も、須貝さんも、山本も。そして俺も。全員が全員気づいていたから」
“こうなることは覚悟の上だったと思う”
そう言って切なげに笑った彼に思わず目を奪われてしまった。
伊沢にしては珍しく、全力でAをおとしに行ったことも俺はよく分かってる。
「だから大丈夫だよ、福良さん」
そして、いつものように自信の漲る目を浮かべた彼はこう続けた。
「俺は、恋愛関係で関係性が悪くなるような人を、
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