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西田side



「そんなに拗ねないでください」

「だってまだスパイク打てましたよ俺!」

「そうですね」



さっきから俺を医務室に連れ込みんだきり、帰す気がないこの女の人。



このやりとりだって3回目くらいだ。



「…なんでわかったんですか」



ベッドに横たわり、天井を見つめたまま彼女に聞けば、彼女は“打ち方が全然違ったので”と淡々と答える。



カタカタとパソコンを打ちながら、彼女はこう続けた。



「祐希はわかってて敢えて西田選手に言っていなかったように見えます」

「祐希さんが…?」



彼女は“後で祐希も説教だな”なんて呟きながら自分の肩を叩いた。



「おそらく貴方に気をつかったのかと」



“愛されていますね”と言った彼女。



「名前、教えて頂けませんか」

「坂月です」

「あ、それは知ってます」



愛されているのは、彼女の方だと思う。



けれど、祐希さんが本気になるのもわかった気がした。



「下の名前です」

「…Aです」



呟いた彼女の手を握り、その手を上下に揺すった。



「西田有志です」

「存じ上げています」



お堅いのだろうか。

けど小野寺さんとか祐希さんとかとの絡みを見ている感じ全然堅くないんだよな。



「有志って呼んでください」

「…はぁ」



“なんでだよ”とでも言いたげな瞳に対して俺は微笑んでみせる。



「俺もAさんって呼ぶので」



“お近付きの印に”と笑えば彼女もまた微笑む。



「有志さん、ですか?」

「祐希さん呼び捨てだしタメ口なんですから俺もそうでいいですよ」



そう言えば、彼女は“わかったよ、有志”と微笑む。



トクンと胸が高鳴った気がした。

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虹希(プロフ) - 織ぴーさん» レス遅れました…(´・ω・`)ありがとうございます!これからもよろしくお願いします (2019年11月17日 10時) (レス) id: 6f6e5985a0 (このIDを非表示/違反報告)
織ぴー(プロフ) - こんばんは!更新待ってました!頑張ってください! (2019年10月27日 21時) (レス) id: 79415afd8d (このIDを非表示/違反報告)
虹希(プロフ) - しゅりめるさん» こんにちは!一応オチの予定は関田さんです!小野寺さんとも悩んだので所属をJTにしました笑 (2019年10月13日 17時) (レス) id: 637c3be836 (このIDを非表示/違反報告)
しゅりめる(プロフ) - こんにちは!この小説は関田さん落ちですか?関田さんの名前を見ただけで嬉しくなってしまって!これからも頑張ってください!応援してます! (2019年10月13日 5時) (レス) id: abe3ed74ec (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:虹希 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2019年10月11日 18時

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