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「イタリアンはお好きですか?」

「嫌いではないわ。」



“それはよかった”と笑うそいつに、私もわらいかける。



「…少し良いかしら?」

「どうされました?」

「そろそろ素に戻っていただけないでしょうか」



盗聴器の類も確認した。

なのに何故、まだ“安室透”に拘るんだ。



「…降谷零という男を知っているか?」

「はい、勿論。貴方のことですよね?」



そう告げると、彼は少し驚いた様に目を見張る。



「上から突然、今日の任務を解任すると言い出したから気になって、組織に無理を言って今日のパーティに出席した。」

「誰が来るのかと思えば、来たのは前日取引をした相手、ゼロとヴァンだった。かつ、自分が知ってる公安の人間はいない。」

「ゼロは僕から誘い出したからいても何もおかしくない。なら何故、ヴァンも一緒にいる?」



降谷さん、私、降谷さんの順で話す。



「導き出させる答えはひとつしかなかった。…ゼロである私も、ヴァンである弟も、公安の人間であるということ。」

「嗚呼。2人はそっくりだったから、兄弟であることには間違いない。また、兄弟でシロとクロも珍しい。ヴァンがシロであることには確信できた。だから、ゼロであるお前もシロなんだろうと結びつけた。」



“決め手は警察手帳だがな”と言った降谷さんに私は遠慮することなく、車の席の背もたれに背中をつける。



「降谷さんってめちゃめちゃ凄いんですよね。」



私が何を気にする訳でもなく、思わず呟く。

ふと思ったことだった。



「…すごくなんてない。僕はただの弱い人間だよ」



小さく呟いた彼に、私は思わず目を向ける。

月明かりが彼の顔を寂しく照らしていた。

質→←伍



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- Victoriaって勝利の女神と言う解釈であっていますか? (2019年12月24日 16時) (レス) id: ebdf59309e (このIDを非表示/違反報告)
虹希(プロフ) - ののいろ系女子さん» ありがとうございます!これからもよろしくお願いします (2019年1月20日 13時) (レス) id: 14232fb1c5 (このIDを非表示/違反報告)
ののいろ系女子 - 凄く面白いです!最初は降谷さんの姉だと思ってたんですが見てみるとちがくて、でもこれはこれで良くて、最高です!続き楽しみにしてます! (2019年1月18日 22時) (レス) id: 8fb3eabd58 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:虹希 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2018年8月13日 10時

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