弐拾捌 ページ29
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「Aさんのドレス姿綺麗ですね!安室さんもそう思いますよね」
「そんなお世辞なんて要らないわよ。毛利さんや鈴木さんの方が似合っているわ。」
ふわりと大人っぽい笑みを浮かべながら私はそう言った。
こんな口調 普段じゃ絶対しないっつの。
降谷さんを見てみると、潜入捜査で慣れているのかタキシードを普通に着こなしていた。
斯く言う私も、動きやすい細身のドレスを選んでいる。
多分ある種の職業病だ。
「そんなことないです!!そんなに体のラインがハッキリ出るのとか私じゃ着れないですし…」
「南雲さんはもっと自信持つべきよ!!ねぇ!!安室さん!!」
鈴木園子に話を振られた降谷さんは困ったように頬を書いた。
「
目を逸らしながらそう言った安室さん。
けど私はちゃんと降谷さんとしての言葉も聞こえたからな。
そう言う意味で彼を睨みつける。
私の睨みなんてつゆ知らず、降谷さんは私の方へとよってくる。
「こんなにも、綺麗だったんですね。」
毛利蘭や鈴木園子は“キャーッ”と悲鳴を上げる。
けれど私はその瞳に小さく燃え上がる炎を感じた。
「ふふ、先輩にそう言って貰えると嬉しいですね。」
私はそう言い、その頬に添えられた手を取った。
「…ちょっと、付き合って欲しいんだ。」
「喜んで。」
女子高生達が上げる黄色い悲鳴を背中で聞きながら、私たちは公安モードに入っていた。
「気づいているだろ」
「当たり前です」
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冠 - Victoriaって勝利の女神と言う解釈であっていますか? (2019年12月24日 16時) (レス) id: ebdf59309e (このIDを非表示/違反報告)
虹希(プロフ) - ののいろ系女子さん» ありがとうございます!これからもよろしくお願いします (2019年1月20日 13時) (レス) id: 14232fb1c5 (このIDを非表示/違反報告)
ののいろ系女子 - 凄く面白いです!最初は降谷さんの姉だと思ってたんですが見てみるとちがくて、でもこれはこれで良くて、最高です!続き楽しみにしてます! (2019年1月18日 22時) (レス) id: 8fb3eabd58 (このIDを非表示/違反報告)
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