家出少年は期末テストに備えたい3【僕のヒーローアカデミア】 (ページ9)

今日:81 hit、昨日:71 hit、合計:42,192 hit

ヒーロー選びのプロページ9

「緑谷」

俺は空いていた爆豪の席に勝手に座らせてもらった

「どうしたの？」と言って緑谷は紙を睨むのをやめて俺を見上げた

「職場体験先のこと、相談したくて」

「いいよ！むしろ僕でいいの？」

緑谷はパァっと顔を輝かせた

「あぁ、緑谷にしか頼めない」

俺はそう言って緑谷にリストを渡した

「お、おぉ...すごいね」

緑谷はおっかなびっくりという様子でリストを巡った

「五条くん確か体術やってるよね。武闘派だったらガンヘッドとかがおすすめだよ」

「あー、体術は相澤先生に習ってるし今は別にやりたいことがあって」

緑谷は「やりたいこと？」と首を傾げた

「個性の使い道というか、活用の幅を広げたくて」

「なるほど」と相槌を打ったあと緑谷はもう一度リストに視線を落とした

「じゃあ、ベストジーニスト、ホークス、マニュアルとかがいいかな...」

そう言った後緑谷は聞き取れない声で何かを唱え始めた

俺は真剣な緑谷の表情にくすりと笑った

「わ、ごめん」

「いや、自分のことでもないのにそんなに真剣なのがちょっと面白くて」

緑谷はきょとんとしたあと当たり前のような声で告げた

「だって友達でしょ？」

俺はまた笑ってしまった
緑谷出久という人間を忘れていたのだと気がついた

俺は話を戻して緑谷におすすめされた個性的にも知名度的にも安定のホークスの事務所に決めた