家出少年は期末テストに備えたい3【僕のヒーローアカデミア】 (ページ39)

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「良いお母さんだな」

下まで送るといった緑谷に焦凍がそう言った

「うん...」

緑谷は少し恥ずかしそうに、でも嬉しそうに頷いた

「緑谷」

俺が名前を呼ぶと緑谷はなぜか複雑そうな顔をした

「緑谷？」

「あ、えっと、その...さっきは下の名前で呼んでくれたから...」

モゴモゴと何かを話す緑谷の言葉に俺はさっきの顔の意味を理解する

「出久」

「え...？」

「あ、嫌だったか？」

「ううん！嬉しいよ！えっと…Aくん！」

「俺も混ぜてくれ」

嬉しそうな出久と話に混ぜてくれとやってくる焦凍を笑いながら俺たちは解散した

・

・

帰り道

「何してんだ」

爆豪と遭遇した

「お前こそ、切島といたんじゃねぇのか？」

「帰りだわ。家この辺なんだよ」

あぁ、出久と幼馴染なんだからそうなるか

「あ、俺は焦凍と出久ん家で勉強会」

最初の質問を思い出して俺はそう言った

「デク...？」

呼び方に反応したのか爆豪の顔が少し歪んだ

「駅まで送る」

「いやいいよ、彼女じゃねぇんだから」

「用事があんだよ。それに1人で行けんのかよ方向音痴」

痛いところをついてきた

しかも誰がそのウワサを...上鳴だ

俺は明日上鳴をしめることを誓って爆豪の横に立った

「送ってほしい」

爆豪は終始無言だった

「勝己」

「あ"ぁ？きめぇわカス」

「そこまで言うか？まあいいわ、送ってくれてありがとう」

「ん。」

「じゃあな」

「ん」

「ん」しか言わない爆豪に反抗期の弟を思い出していると爆豪がもう一度口を開いた

「じゃあな.......A」

爆豪はそう言うと用事があると言った割には来た道をまっすぐに戻って行った