好きとは ページ11
(緑谷said)
昼休みも終わりを告げるという時、A組で事件は起きた
「なあ上鳴」
「んー？」
食堂から帰ってきて机で伸びていた上鳴くんに五条くんが声をかけた
「さっき、今の俺が好きって言ったろ」
「うん、相変わらず冷たいけど雰囲気柔らかくなって好きだな」
「俺も、上鳴が好きだ。上鳴に会えてよかった」
五条くんがそう言った瞬間A組は一瞬宇宙空間に放り投げられたような沈黙に包まれた
瞬間
「五条本気！？」
「五条がそっち系だったとは…」
「まさかとは思っていたが…」
上から五条くんの体を揺さぶる芦戸さん、目を見張る瀬呂くん、なんかすごい顔をした峰田くん
突然の告白を受けた上鳴は
「え、あ、いや五条…確かにお前は綺麗だしムカつくくらいイケメンだよ」
もごもごと何かを言っていた
五条くんはというと首を傾げて慌てふためくみんなを不思議そうに眺めていた
僕はその様子を見て何かを悟ってしまった
僕がそっとしておこうと思った矢先
「ちょっといいかしら」
あs…梅雨ちゃんが手を挙げた
「水を差すようで悪いんだけど、私思ったことはすぐに言っちゃうの。
五条ちゃんの言ってる好きっていうのは友達としてって意味だと思うわ」
その瞬間A組は再び宇宙空間に戻った
「それ以外の何があるんだ？」
「わぁああああ！！恥ずかしいぃいい！！」
上鳴くんは頭を押さえて今にも机にめり込みそうだった
「あぁ、、、五条だもんな」
「五条だからな」
みんなは次々に五条くんを見てそう言った
相変わらず不思議そうな顔をした五条くんが追い討ちをかけるように上鳴くんに説明を求め
それを流石に可哀想だと思ったらしい耳郎さんが止めに入り昼休みは終わりを告げた
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作者名：春音 | 作成日時：2023年12月8日 21時
