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定時前に仕事を終わらせ、向かう先はもちろん大野さん宅。
今までは暑苦しかった18時台も、急に寒くなった。
翔の体調を気にしなきゃいけない。
「大野さぁん」
「おう、おかえり」
それだけ言うと、奥に戻り、次はランドセルを背負った翔も連れて戻ってきた。
「おかえりなさい」
「ただいま。潤くん帰ったの？」
「今日は、お仕事早く終わったんだって」
保育士に定時なんてない。
いや、一応あるんだろうけど、残業とかで夜遅くまで迎えがこない子供の世話をしなきゃいけないから。
「じゃ、ありがとうございました」
「おう。じゃあまた明日」
「智くん、バイバイ」
さ行、うまくなったな。
しゃとしくん、とか、かじゅくんとか、可愛かった。
練習させたのは俺だけど。
だってあのまま大人になったら、可哀想じゃない。
「翔、かずくんだよ」
「かじゅくん」
「違う、かぁず！」
「かぁじゅ！」
雅紀がいるときにやっていて、面白かったらしいので撮影されていた。
これは一生保存だ。
もうパソコンにも入れてある。
「かずくん」
「ん？」
「お月様、キレイだねぇ」
ねぇ、君は覚えているのかな。
お月様を俺にあげたいからって、必死に空に向かってジャンプしていたこと。
ジャンプじゃ届かないからって、抱っこさせて取ろうとしてたこと。
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珠櫻(プロフ) - 初めまして。towaさんの作品は、前から読ませていただいていますが、やっぱり面白いです。応援してます＾＾ (2016年10月4日 17時) (
レス) id: 3c2417adfe (このIDを非表示/違反報告)
かなのすけ(プロフ) - 更新楽しみにしてました！これからも作者様のペースで書いてください。応援しています! (2016年9月29日 18時) (レス) id: 210d29efd8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：永遠-towa- | 作者ホームページ：
作成日時：2016年8月30日 20時
