あなたのオアシス～2～ (ページ8)

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牽制ページ8

あの日、彼女に本気で気持ちを伝えたら
頷いてくれた。

きっと、本意じゃないこともわかってる。

だけど、それでも嬉しかった。

大野さんもAちゃんも、少なからずお互いを意識しているし、好意をもっているのはわかってる。

だからって、自分の欲しいものを諦めたりしたくない。

俺は努力して欲しいものは何でも手にいれてきたんだから。

楽屋でAちゃんにメールを送っていると、
ニヤニヤしながら相葉くんが近寄ってきた。

「翔ちゃーん♪誰にメールしてんのー？もしかして彼女？♪」

「…そうだよ。」

いつもならスルーするのに、大野さんを牽制する意味でもそう答えた。

「まっじで？！翔ちゃんがプライベートなこと答えるのマジレアじゃん！どんな子なの？！」

「料理が上手くて、気遣いが出来て、礼儀正しい子。」

さっきまでソファで仰向けに寝てた大野さんが俺の言葉を聞いて寝返りをうつ。

聞こえてんだ。

聞こえるようにわざと大きめの声で答えた意地悪な…余裕のない俺に、自分でも少し笑ってしまった。

でも、彼女はもう俺のものなんだ。

だから、もうAちゃんの気持ちを揺さぶらないでくれ。

そんな意味で聞こえるように言ったんだ。