あなたのオアシス～2～ (ページ19)

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抵抗ページ19

「わ、わたし！やっぱり無理です！櫻井さんとは付き合えません！」

大野さんが話始める前にわざと大きめの声で喋った。

「だからさー、別にいいって、俺のこと好きじゃなくても。こうやって、たまに俺を怒らせて今みたいないい顔しててよ。
好きなやついても、俺とできるんだから
無理矢理ってのもイケるんじゃね？」

「あの時は、櫻井さんのことを好きになろうと頑張ろうって思って…。」

「へぇ。でも、この話するためにわざわざ俺の家に来るのも、何か期待してたんじゃない？」

バカにしたような蔑んだ目。

悔しくて睨み返す。

「はははっ！いいねー。その悔しそうな顔も俺好きだわ♪」

ダメだ。どんな感情を向けても彼には敵わない。

私の怯んだ表情を見た彼が両手で私の腕を掴み押し倒してきた。

「やっやめて！」

「なんで？俺ら付き合ってんじゃん。」

「わ、私は好きじゃないですっ！」

「そんなの知らねー。付き合うって言ったら頷いたのはAだろ。俺は別れる気ねーから。」

「そ、そんな！やだっ！やめて！」

無理矢理キスされ、抵抗するが男の人に敵うわけがない。

「んっ！んーーっ！」

でも。前みたいに受け入れるわけにはいかない。

もう私は自分の気持ちにうそはつかないと決めたから。

あまりに抵抗する私に、櫻井さんも疲れたのか、一旦唇が離れる。

「…はぁ。今日は頑張るねー。」

「…はぁ、はぁ。」

お互い息が乱れる。

「な、なんで…私…なんですか…？」

「…初めて料理食べたとき、すごく心配そうに俺の顔見てただろ？あの顔が決め手かな？」

「………。」

筑前煮を食べたときだ。

口にあうか心配で不安そうな顔をしてたんだ。

「あの心配そうな顔、次は怖がってる顔に惚れたんだよ。」

「なんで…」

私には理解できない思考に混乱していると、インターホンが鳴った。