あなたのオアシス～2～ (ページ1)

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変化ページ1

ここ数日、Aちゃんの様子が変だ。

確かに最近忙しくて、あの食事した日以来会えてない。

俺が早く会いたいとか、声が聞きたいとか伝えても、スルーされてるような返答しか返ってこない。

前は、少なからず好感触だった。

あの日だって、我慢して彼女に触れることさえしなかった。

彼女にとって、俺は安心してもらえる存在でいたいって思ったから。

どうしてだろう。
気にさわるようなことしたかな？

「はぁ。」

知らぬ間に溜め息が漏れる。

「櫻井さぁん、ど～したんですかぁ？」

俺が司会をする番組のゲストらしいグラビアアイドルが話しかけてきた。

「いや。別にどうもしないよ？」

「え～？うっそだぁ。おっきな溜め息なんかついちゃってー♪」

俺は年下からのタメ口がどうも苦手だ。
しかも、だらしなく語尾を伸ばしたしゃべり方は特に。

「え？溜め息なんかついてた？気づかなかったわ。」

「え～、気づかない程重症ですよ？悩み事ですかぁ？…私で良かったらぁ、個人的にお話聞きたいなぁ♪」

「…ははは。ありがと。そろそろオープニングの収録始まりそうだから、先行くね。」

ほんと、苦手だわ。
アイドルやってると、グラビアアイドルだの女優だの、誘われる事は少なくない。
スルースキルも上がってきたな。

……あ。
Aちゃんにとって、俺ってグラビアアイドルとか好みじゃない女優みたいに眼中にない存在なのか？

ネガティブな考えしかできない。
これは無理してでも時間つくって、彼女に会わなきゃいけないな。

収録終わったら、マネージャーと相談だ。