潮風のあなた【BTS】【JM】 (ページ17)

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どうしよう…かけ直すべき？
いや、先輩いるし…今は…

でも、ホテルについてかけ直してジミンが出なかったら？

私発信で電話かけるなんて到底できないから、このチャンス逃したくない！

私に背中を向けてしゃがみ込んだままフリーズした先輩を確認して、発信ボタンを押した。

JM「(…もしもし？A？)」

彼の声が耳元で聞こえて胸がきゅうっと鳴る。

『(もしもし。うん、Aだよ。電話してくれてありがとう。急に追い返しちゃってごめんね。)』

JM「(ん〜ん。大丈夫だよ。…今何してる？)」

『(あ〜…今は、えっと……)』

今の状況をどう上手く伝えたらいいかわからなくて言葉に詰まる。

JM「(…外にいるの？何か賑やかな声が聞こえる。)」

飲み屋街だから、周りがざわざわしてるのに気づいたのかな。

『(あ、うん。そうなの。金蓮山駅の近くまで食べに行ってて、今ホテルに帰るとこ……)あ、ちょっ！先輩！足にしがみつかないでっ！』

帰る途中ってことを伝えようとした時、丸山先輩が私の右足にしがみついてきて「み、水〜〜…」ってゾンビみたいな声で言うもんだから、思わず声が大きくなる。

JM「(え？！何？！大丈夫？)」

電話口では心配そうなジミンの声。

足元にはゾンビ丸山。

もう、カオス。パニックです私。

『(ご、ごめんジミナ、今手が離せなくて…またかけ直すね。)』

顔色が悪すぎる先輩を放っておくことはできず、泣く泣く電話を切った。

はぁ〜、なんでこんなに飲んだのよ〜

先輩をキッと睨みつけ、『水買ってくるのでここで大人しく待っててください！』

そう言って、近くのコンビニまで走った。

…………