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カズ、大野さんに何の電話だったんだろう。
偶然会ったとき、10年ぶりとか言ってたし
頻繁に連絡とってるとは思えない。
もしかして
私のこと気になって大野さんに連絡してきたとか？
いやいや、まさかね。
カズはそんな回りくどいことしない。
私に用事があるなら直接電話するか会いに来るはずだもん。
気になるけど、私から聞けないよ。
聞いちゃったら
私がカズのこと気にしてるみたいになっちゃうし。
それだけはカズに悟られたくない。
なけなしの女の意地ってやつ。
「ちょっと焼けちゃったかな…後でパックしなきゃ。」
お風呂に入るために洗面所の鏡の前で服を脱ぐ。
脱いだ服から潮の香りがした。
そのにおいで大野さんに抱きしめられた時の感覚とにおいを思い出した。
そんなに背は高い方じゃないけど、
腕の筋肉がやっぱり男性なんだなって
実感させる。
でも何で抱きしめたりしたんだろう
少しだけ自意識過剰な考え方だけど
大野さんって私のこと…
好きなの？
いやいや、ありがとうのハグとか！
意外とアメリカーンな人だったりするのかも。
今度雅紀に聞いてみようかな。
会社での大野さんのキャラ知らないし、プライベートなことは黙ってた方がいいのかな。
まぁ、少なからず
ハグされて嫌な気持ちにはならなかった。
それが本音。
でも彼は結婚なんかに興味ない人 だから
深入りしちゃいけない。
そう思って自分の中で一線ひかなきゃいけない人なんだって言い聞かせた。
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作者名：みーにゃ
| 作成日時：2015年9月16日 22時
