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画面を見るとAさんの名前が表示されていた。
一瞬迷ったけど、通話ボタンを押した。
NJ「はい…」
『あ、ナムジュンさん!ライブお疲れ様でした。
実は私もライブに行ってて…その、すごく素敵でした!』
ライブ終わりだからなのか、いつもより声のトーンが高い
NJ「ありがとう。Aさんが来ててビックリしたよ。」
『え?あれ?気づいてたんですか?』
NJ「うん。途中から…」
『ジョングクが、気づいてなかったみたいだって言ってたから…』
彼女の口からジョングクの名前を聞いて胸がギュッと苦しくなる
彼女は外にいるのか、電話口から人混みにいるような雑音が聞こえる。
NJ「今、外にいるの?」
『はい。ライブ終わりにご飯行こうってジョングクに誘われて…』
JK「え?ナムジュンさん?」
電話越しにジョングクの声が聞こえて心臓がドクンと音をたてた。
『うん、そうだよ。』
電話の向こうで会話する2人を想像するだけでため息が出る。
『あ、疲れてるのにごめんなさい!
ライブがすごく楽しかったから…それを伝えたくて…』
ため息が聞こえてしまったのか、彼女は申し訳無さそうに言った。
NJ「ありがとう。
…ジョングクと楽しんで。それじゃあ…」
『あ…はい。ありがとうございました…』
自分でも冷たい言い方だって分かってるけど、
どうしても明るく振る舞えなかった。
小さく萎んでいくAさんの声に罪悪感を感じで項垂れた。
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作者名:み | 作成日時:2023年9月22日 0時