理想の彼女 (ページ18)

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からになったマグカップを机に置くと
それを見ていたAさんが僕を見た

『…ナムジュンさん。』

NJ「ん？」

『…わたし…』

目線をそらし、考え込んだように下を向いた彼女の顔が大人っぽく見えてドキッとした。

『…やっぱりなんでもないです。』

NJ「な、なに？
気になるんだけど…」

『ごめんなさい、また今度で大丈夫です。』

困ったような顔で笑うから
それ以上聞けなくて「そっか…」って返すことしかできなかった。

彼女の家を後にして
自宅へ戻るとメッセージが届いていた。

“今日はありがとうございました。
たくさんお話できて楽しかったです。”

“楽しかった”

その言葉を見て口角が上がっていることに気づいた

彼女も楽しいと思ってくれてたことが嬉しかった

次はいつ会えるだろう。

足が治ってからだろうから、しばらく会えないのかな。

カフェに行けば会えるけど、お客さんとしてじゃなく…
友達として…

“友達”？ちょっと違うか？

友達と違うなら妹のような存在？

それも違うような…

答えの出ない問題を解いているような気がして考えるのをやめた

正直、考えないといけないことが山ほどある

ソロアルバムのことも、釜山のコンサートのことも。

今は余計なことを考えないようにしないと…

小さくため息をついて
作詞ノートを開いた。