そよ風と金木犀【TH】 (ページ45)

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あのコンサートから、彼らはすぐにアメリカに渡米してしまった。

アメリカでも大きな会場を満員にするくらいのコンサートをしているとニュースになっているのを見かけて、本当に世界規模で活動しているんだと驚かされた。

そんなニュースや記事を見ると
不思議な感覚がする。

それは私が会っているテヒョンさんが
普通の男の人だからで、
テレビやネットで見る彼は私の知らない人のような気がするから。

キラキラ輝くテヒョンさんは
すごくかっこいいし、素敵なんだけど…

そうなんだけど、やっぱり私は
メイクをしてない、自然体な彼を見ている方が
落ち着くし、好きなんだと思う。

そんなに深く彼を考えてしまうのは
時差のせいで連絡が減ったことと、

秋も深まり肌寒くなって
少しだけセンチメンタルな気分になってしまっているからなのかな…

そんなセンチメンタルな気分で過ごしていると
写真館に一本の電話が入った。

『はい、○○写真館です。』

「初めて、私、HYBEと言う事務所のチェ・ユンジと申します。」

HYBEって、テヒョンさんの事務所の？

『え…あ、はい…』

テヒョンさんのことで何か言われる？なんて考えてたら声が裏返った。