そよ風と金木犀【TH】 (ページ44)

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TH「今日は楽しんでくれた？」

『はい！コンサートって初めてだったから少し緊張してたんですけど…』

TH「ふふ…緊張してたんだ。」

『いつもと違うテヒョンさんを見れて良かったです。
あ、あと何でウシクさんとソジュンさんが居ること教えてくれなかったんですか？』

緊張の原因に少なからず彼らも関わっている。

TH「あ〜別に言わなくてもいいかなぁって思って。」

『私、ウシクさんのドラマ見てたから
すごく驚いちゃって…』

TH「…もしかして好きになっちゃった？」

『ち、違う違う！ファンなだけです！』

突然の質問に慌ててしまった。

TH「へぇ〜、でも楽しそうに話してたでしょ？」

『え？』

やっぱりウシクさんと話てたの見られてたんだ。

トークの時間にテヒョンさんがこっちを見てる気がしてたのは気のせいじゃなかったんだ。

TH「優しいもんね、ウシクヒョン。」

『え、あぁ、優しかったです。
それに私のこと知ってたみたいだし…
テヒョンさんが話してたんですか？』

TH「え？あ、うん。カメラの話になったから…」

『そうですか。
まさかのサプライズだったんで嬉しかったです。
ありがとうございます。』

TH「うん…。」

テヒョンさんの声が小さくなって、少し心配になる。

あんなに歌って激しいダンスをして
ファンのみんなを楽しませてくれたんだもん、
疲れてるに決まってる。

『今日はありがとうございました。
テヒョンさんも疲れたでしょうから、ゆっくり休んでください。』

TH「え？もう終わり？」

『え？疲れてるでしょ？』

TH「疲れてるけど…」

『それならゆっくりしてください。
また今度会ったときにお話しましょう。』

TH「うん…、わかった、また今度ね。」

『はい。また遊びに来てください。』

私がそう言うと、電話口で「ふふ‥っ」って笑ったような吐息が聞こえた。

TH「じゃあ、おやすみ。」

『おやすみなさい。』

電話を切って、スマホを見つめる…

さっきまであの大きなステージにいた人と電話で話てたんだ…

今更ながらテヒョンさんと友達でいることが
すごいことなんだと実感した。