そよ風と金木犀【TH】 (ページ28)

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テヒョンさんって見た目はクールそうなのに、
実際は天真爛漫というか、自由人というか…独特の空気感がある。

彼らのファンの中で４次元って呼ばれてることに
何となく納得した。

昼間は仕事もあるし、人に見られるといけないから
夜ドライブすることに決まり、
今、彼が迎えに来るのを待っている。

今日は少し風もあって、肌寒い。

『上着持ってくれば良かったかな…』

ドライブだから車内はそんなに寒くないか…

そんなことを考えていたら、目の前に高そうな車がとまった。

運転席にはテヒョンさんがいた。

何となく気を遣って
後部座席のドアを開けようとしたら
助手席の窓がおりた。

TH「ちょっと！なんで後ろなの？」

『え…何となく…』

TH「それじゃあ、僕マネージャーみたいじゃん！」

言われてみれば変か？

アイドルに運転させて、悠々と後ろに座る一般人…

よく考えたら図々しい。

『す、すみません！』

慌てて助手席に座った。

TH「Aって時々面白いことするよね。」

『…そうですか？』

私なんかより、あなたの方が面白いですけど。って言いたい気持ちを飲み込んだ。