そよ風と金木犀【TH】 (ページ25)

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TH「気を遣ってくれてたんだね、ありがとう。
お姉さんは…」

『あの…お姉さんって呼んでくれてますけど、
たぶん私、テヒョンさんより歳下だと思います。』

TH「え？！」

テヒョンさんが大きな声を出したから、反射的にビクッとしてしまった。

TH「あ、ご、ごめん。ぼく…1995年の12月30日生まれ」

『私は1996年の10月7日生まれです。』

TH「ひとつ下ってことか…、
勝手に歳上かと思って…
それに、名前を聞いてなかったし…」

そうだった。

今更だけど、まだ名前も名乗ってないことに気づいた。

『遅くなってすみません、リュ•Aです。』

TH「リュ•Aさん…」

『はい。キム・テヒョンさん。』

私がそう応えると彼は一瞬目を丸くしたけど、
すぐに屈託のない笑顔で笑って
「ぼくたちは今日から友達だね！」と言った。

まさか大人になって「今日から友達だ」なんて言われることがあると思ってもいなかったから
驚いたけど、素直に嬉しかった。