瑠璃色の夜空 (ページ9)

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『とりあえず調理場に運びましょう。』

気づいたことを悟られないよう、平然とした顔でマネージャーさんに声をかけた。

「あ！僕が運びます。」

クーラーボックスに入った真鯛を運ぼうとしたら、
マネージャーさんが手を差し伸べてくれた。

『重いので二人で運びましょう。』

「あ…そうですね。」

クーラーボックスを持ち上げた彼は、
その重さを実感したのか
素直に聞き入れてくれた。

「お、お姉さん、細いのに力持ちですね…」

『そうですか？』

彼の持つ方より私が持つ方が上にあがっているからなのか、マネージャーさんは苦笑いしていた。

調理場に運び終え、料理の準備をしていると
キム・ソクジンさんが目の前に立って
進路をふさがれた。

『…えっと…』

どうしたらいいのか分からず、
戸惑っていると
おにぎりが入っていた容器が目の前に現れた。

『あ、これ。』

受け取ると容器は軽くなってて
たぶん中身は空っぽみたい。

みんなで食べてくれたのかな？

「あ、おにぎりありがとうございました。
めっちゃ美味しかったです。」

マネージャーさんが
容器を持った私に気づいたらしく、
お礼を言ってくれた。

『良かった…おにぎりって
苦手な人もいるので
少し心配してたんです。』

「嬉しかったですよ！
ソクジンなんて４つも食べてたし。」

『よ、４つも？！』

結構大きめだったと記憶してるおにぎりを
４つ食べたとなると、今もお腹いっぱいでは？
と心配になった。

JN「余計なこといわなくていいから。」

少し気まずそうな顔をしたキム・ソクジンさん

そんなに細いのに大食いなんて意外だな…