四十七話 ページ49
で、そこから私とキヨくんが付き合うことになった経緯まで話した。
これ言わされるなんて恥ずかしい...。
『キヨくん、続きパス...恥ずかしい、無理...』
グラスに注がれた麦茶にゆるゆると手を伸ばした。
心臓バクバク。
キ「...かわi」
こ「...(無言でふくらはぎを抓る)」
キ「痛ッッッてぇ！？」
Ｐ「愛されてるねぇ」
つ・ヒ「「末永く爆発してください(特にキヨ)」」
キ「お前ら心の声聞こえてんぞ！！俺だけかよ！？」
◈ ◈ ◈
今から、三年前のこと。
中学に入学して、緑化委員会に立候補したら、なれちゃった。
って訳で、私は校庭の隅の花壇に水をやっています。
『...あれ？』
奥の方に、変な色が少し。
『ここ...卒業した先輩の卒業制作の花時計？』
数年前の卒業生が作った大きな花時計。
屋上の太陽光発電システムと繋がっていて、止まることはない。
そのほんの一部が、変に枯れている。
怪我をした足を引きずるように近付いた。
『蓮の花...？』
蓮が四輪。綺麗に四本だけ枯れていた。
茶色くしわしわになった花は、そこだけ切り取って貼ったような...他の花より変に目立ってしまっている。
そっと近くの花触れてみた。
『えっ...造花...？』
そう。花時計の花は、造花だったんだ。
確かに、数年前からずーっとこのままらしいし。
じゃあ、何で枯れるの...？造花が枯れるなんてどうなってんのよ。
枯れている蓮に触れる。
『っ！！』
花から感じた、僅かな命の重み。
超能力は出さなくても、触れればある程度は分かる。
それも能力の一つかもしれないけど。
とにかく、この花は生きているんだ。
でも、それは今すぐにも消えてしまいそうで。
『ど、どうしよう...』
今すぐに水と栄養をやっても、間に合わなそう。
生きていることが不思議なくらい。
『...誰も、見てないよね』
私は周りを見渡した。
誰もいない。
ここで超能力を使って、隅から隅まで確認しておけば良かったのに。
『ふっ...！』
指先から光が漏れる。
自分の魔力を栄養に変えて、花に注ぎ込んだ。
即効性だからすぐに良くなるはず。
すると、みるみるうちに花は淡い桃色を取り戻し、綺麗な状態になった。
『良かった...』
再び触れてみた。
『あれ？造花に戻ってる...？』
感じるのは、機械みたいな冷たさ。
『元に戻った...？まぁいいや...』
花が元気になればいいんだ。
これを見られていたなんて、夢にも思わずにその場を去った。
造花に書かれた、四人分の名前にも気付かずに。
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はたこ(プロフ) - Rainさん» ありがとうございます(｡ ・`ω・´)☆頑張ります！！ (2017年7月23日 22時) (
レス) id: 4aa810012c (このIDを非表示/違反報告)
Rain(プロフ) - めっちゃ面白いです！更新がんばってください！ (2017年7月23日 22時) (レス) id: 6ba8dd0c68 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はたこ | 作成日時：2017年6月25日 17時
