四十一話 ページ43
この四人組か。声覚えた。
?2「とりあえず全員中庭に呼び出せば？」
?1「おお！頭いいね！」
おっさんのボイスが言うと、扉の開く音。
?4「中庭に向かう道以外全部閉じてるから、逃げようなんて無理だからな？あと、来なかった奴もわかってるだろ？」
釘を刺したゲスい声を最後に、ぷつりと校内放送が切れた。
黙っていた生徒と先生が顔を上げる。
「...行こう、中庭に」
「やだ！！何が起こるか...！！」
「言ってたろ！？わかってるだろ、って！！」
「死にたくないよぉ...！！」
「行かない方が死ぬだろ！？」
「罠の可能性もあるもん！！」
中庭に行く派と行かない派で下らない言い争いが始まった。
すると...。
ピロロロロロ...
「っ！！」
先生のスマホの着信音。
飛び付くように出る先生を横目に、生徒同士でまだ言い争いを続けている。
学級委員は間でおろおろ。頼りないなぁ。
「はい、はい...中庭、行くんですか？」
先生の言葉に、何度目かの顔を一斉に向ける生徒たち。
「分かりました...では中庭で。失礼します」
通話を切った先生が全員の顔を見渡す。
「聞いていたな？」
みんな頷く。
「行くぞ」
「でも...！！」
「残りたいなら残れ。だが知らんぞ」
「...っ！！こっちこそ、そっちがどうなっても知らないんだから！！」
クラスの半分程が教室に残った。
私...どうしたらいいの...？
◈ ◈ ◈
中庭に到着。
全員...は、いない。
クラスみんなが中庭に集まったクラス、私達みたいに一部から半分くらいが来たクラス、誰も来ていないクラス。
?1「あ、集まったみたいだね。少ないけど、いいのかな？」
中庭に二階から飛び降りて来た、男子高校生三人。
...え？
二階から、飛び降りて...。
全員言葉を失っている。
?2「盗聴してたけど、来てない奴らはそれを覚悟してるみたいだね」
?3「最後の忠告してくる」
まだ校舎にいたもう一人が、窓から消えた。
言わずとも放送室に向かったんだろう。
目の前にいる、眼鏡、緑髪、ゲス顔。
見覚えがある気が...気のせいかな。
そして、校舎から残っていた生徒がドタバタと出てきた。
みんないる。
顔を青くして、ガタガタ震えている人も、腰を抜かしている人までいた。
...何かされた？
『...』
目立たないように、ずっと黙っていたけど、佐藤先生にテレパシーを送った。
【何もされてないよ】
先生がこう答えるのだから、大丈夫なのかな。
【ただね、時に言葉は刃より強くなるね】
...あの優しいボイスさん、怖い。
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はたこ(プロフ) - Rainさん» ありがとうございます(｡ ・`ω・´)☆頑張ります！！ (2017年7月23日 22時) (
レス) id: 4aa810012c (このIDを非表示/違反報告)
Rain(プロフ) - めっちゃ面白いです！更新がんばってください！ (2017年7月23日 22時) (レス) id: 6ba8dd0c68 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はたこ | 作成日時：2017年6月25日 17時
