十八話 ページ20
目が覚めると、真っ白だった。
その視界の端に、シルクハットが入っている。
レ「A！」
『レトさん...？』
キ「あ、おはよ〜！」
不安そうに私の顔を覗き込むレトさんと、その隣でふあぁ、と眠そうに欠伸をするキヨさん。
えっと、確か私は...。
『何してたんだっけ...』
ステージでリハしてて、ライトが落ちてきて...。
『っ！！』
思いっ切り起き上がった。
思い出した、さっきのこと。
レ「おおビビったーっ！」
キ「うわっ、何、レトさん！？」
いきなり私が飛び起きたもんだからレトさんは後ろに倒れそうになった体を起こした。
そしてそんなレトさんにビビるキヨさん。
...ん？
キヨ、さん？
『っひ！い、いや...何で、キヨさん、が、』
キ「んー？心配だったから」
呑気に答えるキヨさん。いつの間にかタメになってるし(別にいいけど)。
何なの。
『戻って、ください』
キ「あー大丈夫大丈夫。三人置いてきたから
さ」
三人...最俺さんのメンバーかな。
置いてきたって、ステージに？
レ「Aも大切やけど、キヨくんはもっとメンバーも大切にせい」
キ「十分大切にしてますぅ〜」
唇を尖らせ、レトさんを軽く睨む彼。
私はここで気づいた。
レトさん、私のこと本名で呼んでない...！？
何で！？
キヨさんいるんだよ！？
とにかく、誤魔化さなきゃ...！！
でも、どうやって！？
『えっと、その、レトルトさん、』
レ「もうレトさんでええよ」
『...へ？』
頭がはてなで埋め尽くされる。レトさんはあっけらかんとして言った。
そして、目線を私に合わせて、すぐに下を向いた。
レ「ごめん、A...最俺に話した、超能力のこと」
『っ！！』
レ「あんな状況やったから、話さんとゴタゴタすると思うて...勝手にごめんな？最俺はホンマに良い奴らやから！！信じたって！！」
両手で私の手を包み込んで目をギュッと閉じるレトさん。
レトさんは信じたいけど。
キ「...」
この人達がなぁ。
やっぱり信用出来ないんだよなぁ。
男性恐怖症的な感じだし。
『...キヨさん』
キ「ん？」
え、俺？と言うように答えるキヨさん。
『利用するんでしょ』
キ「は？」
目が点になった。
『こき使うんでしょ』
キ『何言ってんの？』
この人戸惑ってる。
何で？普通即答で「うん」じゃないの？
レ「ほらな、これで信じたって？」
『...』
レトさんと言えども、そんな簡単に”はい信じます”、なんてなるもど私は単純じゃない。
キ「...」
レ「...」
だったら。
『私を信じさせてください』
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はたこ(プロフ) - Rainさん» ありがとうございます(｡ ・`ω・´)☆頑張ります！！ (2017年7月23日 22時) (
レス) id: 4aa810012c (このIDを非表示/違反報告)
Rain(プロフ) - めっちゃ面白いです！更新がんばってください！ (2017年7月23日 22時) (レス) id: 6ba8dd0c68 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はたこ | 作成日時：2017年6月25日 17時
