十七話 ページ19
レトさん、ごめんね。
私、レトさんに一つだけ嘘ついてるの。
私が、普通に頑張ってやれば誰だって出来ることに、力を使うと思う？
学校裏のあの時。
私は確かに足を怪我してた。
けどね。
怪我してようがしてなかろうが、じょうろに水汲むくらいだったら誰だって出来るじゃん？
私が普通に生きたいこと、知ってるよね。
力を使うことは普通じゃないじゃん？
別にいつも空飛んで上空に向かって溜まった力ぶっ放してたしてたから、力もそんなに溜まってなかったよ。
まさか、人に、よりによって奴らに見られてるとは思わなかったけどね。
じゃあ何で超能力使ったかって？
あれ？私が超能力を使う条件、教えてなかったっけ？
じゃあ教えるよ。
普通にやってもどうしても不可能で、超能力を使わないと危険な時。
その条件に当てはまったから使ったんだよ。
◈ ◈ ◈
キヨside
キ「レトさん！！」
俺は叫ぶと同時に、救護室の扉を思いっきり開けた。バシン！！と大きな音が響く。
レ「っわあ！！びっくりしたー！」
あかつきさんはベッドで寝てて、レトさんは椅子に座って向かい合ってた。
レ「キヨくん、ちゃんと考えたって！ここには病人がおるんよ！」
レトさんの文句なんて俺には関係ねぇ。
レ「全く...」
呆れたようにため息を吐いたレトさん。
俺は口を開いた。
キ「あのさ」
レ「ん？」
キ「聞いたよ、あかつきさんのこと」
レ「おう」
キ「いいの？」
レ「何が」
キ「そのこと、話しても」
レ「言わんかったら言わんかっで色々聞いてくると思うたからな。目の前で見られてもうたし、誤魔化すよりは話した方がええやろ？」
見透かしたように話す蟹好き鼻声実況者。
キ「...そうだけど」
俺ら他人が介入していいことではないだろう。
レ「俺は最俺を信用しとるからうつくさんに話してもろうた次第や」
キ「そっか」
信頼されてんのが何か照れくさくて、視線を逸らした。俺は乙女か。
レ「他のみんなは？」
キ「置いてきた」
レ「マジか」
キ「あかつきさんが心配だったから」
レ「メンバーとスタッフは置き去りか」
キ「うるせぇ」
何か、心配なんだよ、あかつきさんが。
レ「Aも愛されとるなぁ」
キ「何いきなり。馬鹿なの？」
レ「キヨくんよりは頭ええわ」
キ「黙れ、お前より俺の方g」
レ「病人がおるんで静かにしたってください」
キ「クソだ」
あかつきさんのことを本名で、しかも呼び捨てで呼ぶレトさんを、羨ましいとか思ったり思わなかったり。
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はたこ(プロフ) - Rainさん» ありがとうございます(｡ ・`ω・´)☆頑張ります！！ (2017年7月23日 22時) (
レス) id: 4aa810012c (このIDを非表示/違反報告)
Rain(プロフ) - めっちゃ面白いです！更新がんばってください！ (2017年7月23日 22時) (レス) id: 6ba8dd0c68 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はたこ | 作成日時：2017年6月25日 17時
