十四話 ページ16
私は今の状況を理解出来なかった。
台本を落としたしいなさん。
叫ぶこーすけさん。
震えるフジさん。
顔を手で半分覆い隠すヒラさん。
レトさんを庇うキヨさん。
目を見開くレトさん。
超能力を発動した私。
ライトは吹き飛ばされ、ステージの端で粉々に砕け散っていた。
し「...Aちゃん？」
レ「...Aっ...」
しいなさんとレトさんの声が、遠く聞こえる。
どうしよう。
好きな実況者さんに、バレた。
今日、一緒に頑張ると約束した人達に。
今度コラボやると話してた人達に。
バレて、しまった。
あーあ。私は裏切り者だ。
...あれ？
私、どうしちゃったんだろう。
しいなさんに話す時は、ある程度抵抗はあったけど、もっとすんなり話せたのに。
何で、何で。
最俺さんに話すのには抵抗があるの？
...ああ、そっか。
"あの事"の、せいなのかな。
◈ ◈ ◈
レトルトside
ああ、目の前で恐れとった事態が起こっとる。
Aは自分の手を見て、元の形を保っていないライトを見て、周りを見て。
状況を理解した途端、その場にペタンと座り込んだ。
うつくさんの声も俺の声も彼女には届かない。
最俺は唖然としている。
...もしかして。
"あの事"を、思い出しとるんちゃう？
状況はぴったり当てはまる。
俺はAの元へ走り、肩を揺すった。
レ「A！！」
『...いや、殺、され...』
やっぱり。
Aはうわ言を呟いている。
正面から向き合っても、目が合わない。
と言うか、焦点が合っていないような...。
レ「うつくさん、リハ、続けてても中断でもいいです。ちょっとAと抜けます」
うつくさんは察したように頷いた。
し「分かり、ました。待ってます...。A、ちゃんは、」
レ「任せてください」
頷いた俺らに対して、
キ「おい、待てよ...」
こ「どういうことなの...？」
フ「一体何が...？」
ヒ「あかつきさん...？」
四人は戸惑いを隠せない様子。
勝手に言わん方がええんやろうけど。
これは話すべきやろ。
レ「後、うつくさん」
俺はAをおぶる。
レ「四人にAの事、言ってやってください。俺からあなたに話したことも」
し「...はい」
◈ ◈ ◈
いや、
こないで。
なんで、くるの？
こないでって、いってるじゃん。
こわい、いたい、たすけて。
わたしのことを、りようしないで。
パパ、ママ、なんで。
しんじてたのに。
このひとたちはだれ？
なんでわたしをきずつけるの？
たすけて、たすけて。
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はたこ(プロフ) - Rainさん» ありがとうございます(｡ ・`ω・´)☆頑張ります！！ (2017年7月23日 22時) (
レス) id: 4aa810012c (このIDを非表示/違反報告)
Rain(プロフ) - めっちゃ面白いです！更新がんばってください！ (2017年7月23日 22時) (レス) id: 6ba8dd0c68 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はたこ | 作成日時：2017年6月25日 17時
