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『・・・どうしよう。』
おにぎり宮と書かれたのれんを前に、わたしは1人で立ち尽くしていた。
昨日のことははっきりと覚えている。だからこそ余計に入ることを躊躇っているのだ。
"ずぅっと好きやってん。"
夢であれ。と何度も願った。でも肩にかけられていた治の上着を見て、現実なんだと認識させられて。
『よし、今日は帰るか。』
「だめや。帰らせんで。」
『ひっ』
のれんに背中を向けた瞬間、がしりと腕を掴まれた。ゆっくり後ろを振り返ると、にこにこと笑うの治の姿。
「明日も来てって言うたよな?」
『いや、でも』
「逃がさへんよ。」
ワントーン低い声。笑っているはずなのに、目が恐ろしく怖かった。
『今から友達と用事あるし・・・』
「嘘やな。お前嘘付く時いっつも目合わせへんもん。」
『え、嘘?!』
「せや。嘘や。」
『なっ・・・!』
騙された。治はにやりと意地悪そうに笑うと、「おとなしくお店入り。」と言って。わたしは腕を引かれるがままにお店に入った。
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なお - ごっつい好きなんやけど、、、やっぱり、ヤンデレって最高!! (4月20日 9時) (レス) @page11 id: 4ebc7ce81e (このIDを非表示/違反報告)
かつどんちゃん。(プロフ) - よう。さん» コメントありがとうございます!沢山の作品の中からこのお話を見つけてもらえて嬉しいです😊 (4月9日 22時) (レス) id: 45cf3ca804 (このIDを非表示/違反報告)
よう。 - ドタイプの作品見つけた…!!天才ですね…(笑) (4月9日 22時) (レス) id: df66def1dc (このIDを非表示/違反報告)
かつどんちゃん。(プロフ) - 赤羽さん» そう言っていただけて嬉しいです!コメントありがとうございます😊 (4月9日 9時) (レス) id: 45cf3ca804 (このIDを非表示/違反報告)
赤羽 - クッッッッッッッッ!!‼‼‼‼神作だッッッッッッッッッッッ (4月7日 23時) (レス) @page9 id: b22b7ccd76 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かつどんちゃん。 | 作成日時:2024年3月17日 8時