Spinoff 「車内の逢瀬」 ページ11
ちょいえち注意。
7話の続き。
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「・・・そんな顔せんといて。もっとしたくなるやん。」
『っ、お、治が悪いんでしょ・・・!』
「せやなぁ。すまんかったわ。」
悪びれる様子もなく、目を細め、唇を舐めては「かわええな。」と言う治。その瞳の奥からじっとりとした熱情が垣間見えた。
おかしい。さっきまで飼い主に捨てられた仔犬ようだと思っていたのに、今や猟犬にグレードアップしている。
『そういうことはもう少し後にしようよ。ね?ほら、わたしたち今付き合いだしたばかりじゃん・・・!』
「そうしてあげたいのは山々なんやけどな。」
大きな手がゆっくりと太腿を撫でる。
「でもなぁ。ずぅっと我慢してきたんやで。」
「今日は俺の好きにさせてほしいんやけど。」そう呟くと、彼はもう片方の手でわたしの頬を撫でた。
『おさ、おさむ。待って』
「嫌や。待たん。」
もう一度唇が重なる。
舌が絡み合って、頭がじんじんと痺れる感覚がする。息が苦しい。口内を這う舌が熱い。甘い快感に腰が砕けてしまって。身体にうまく力が入らない。
どれぐらい経っただろうか。重ねられていた唇はゆっくりと離されて、息切れすらしていない治と目が合った。一方のわたしはすっかれ息は乱れ、きっと情けない顔になっているだろう。
彼はわたしのいつの間にか流れていた涙をそっと拭うと、「Aの家でお茶していってええ?」と尋ねてきた。
『・・・昨日はいらんって言ってたのに。』
「今日は喉が渇いて仕方ないんや。」
狙いを定めるようにゆっくり目を細める治は恐ろしく美しい。果たしてわたしは明日を無事に迎えれるのだろうか。そんなことを考えながら、彼に溺れていった。
終わり ログインすれば
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なお - ごっつい好きなんやけど、、、やっぱり、ヤンデレって最高!! (4月20日 9時) (レス) @page11 id: 4ebc7ce81e (このIDを非表示/違反報告)
かつどんちゃん。(プロフ) - よう。さん» コメントありがとうございます!沢山の作品の中からこのお話を見つけてもらえて嬉しいです😊 (4月9日 22時) (レス) id: 45cf3ca804 (このIDを非表示/違反報告)
よう。 - ドタイプの作品見つけた…!!天才ですね…(笑) (4月9日 22時) (レス) id: df66def1dc (このIDを非表示/違反報告)
かつどんちゃん。(プロフ) - 赤羽さん» そう言っていただけて嬉しいです!コメントありがとうございます😊 (4月9日 9時) (レス) id: 45cf3ca804 (このIDを非表示/違反報告)
赤羽 - クッッッッッッッッ!!‼‼‼‼神作だッッッッッッッッッッッ (4月7日 23時) (レス) @page9 id: b22b7ccd76 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かつどんちゃん。 | 作成日時:2024年3月17日 8時