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Mr.の口から飛び出した爆豪クン達の入ったビー玉。
一つは生徒の手に渡ってしまったが、もう一つは荼毘サンが掴み取っていた。
ーー悔しそうな"あの子"の顔。
昔と変わったところはあれど、昔から変わらない姿がそこにはあった。
「哀しいなあ。
轟、焦凍ーー。」
体のほとんどがワープに沈む中、荼毘サンはMr.にビー玉の解除を促した。
Mr.のフィンガースナップと同時に、爆豪クンの首元を荼毘サンが掴んでいた。
「かっちゃん！！」
「来んな、デクーー」
燃え盛る山岳地帯をバックに、集合出来た開闢行動隊は死柄木サンの根城であるBARへワープした。
以前に死柄木サンに見せられた体育祭の写真同様、爆豪クンは椅子に拘束されていた。
壁際には、私達によって引き起こされた林間合宿襲撃事件に関する、雄英の謝罪会見の様子を映すテレビが置かれている。
教員ヒーローが非難されるのを聞きながら、死柄木サンが口を開いた。
「不思議なもんだよなぁ…。何故
守るのが仕事だから？誰にだってミスの一つや二つある！
「おまえらは完璧でいろ」って！？現代ヒーローってのは堅っ苦しいなァ、爆豪くんよ！」
それらしい疑問を爆豪クンに一頻り問い掛け、彼は荼毘サンに拘束を外すよう言った。
「トゥワイス、外せ。」
「はァ俺！？嫌だし！」
嫌と言いつつも、トゥワイスサンは爆豪クンの拘束を外していた。
ちぐはぐな言動に内心笑ってしまう。
拘束を解いた爆豪クンへ死柄木サンが向かうと、瞬間に爆豪クンが"個性"を放った。
死柄木サンの顔につけていた"手"が落ちた。
「黙って聞いてりゃダラッダラよォ…！馬鹿は要約出来ねーから話が長ぇ！
要は「嫌がらせしてえから仲間になって下さい」だろ！？
ーー無駄だよ。
俺は、オールマイトが勝つ姿に憧れた。誰が何言ってこようが、そこァもう曲がらねえ。」
爆発によって落ちた手を見詰めながら、死柄木サンは「お父さん…」と呟いた。
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作者名：馬×3 | 作成日時：2021年10月7日 1時
